犬の手作りごはん

ビタミンB6(ピリドキシン) | 犬の手作りごはん栄養学

タンパク質合成に重要な水溶性ビタミン。貧血、肌荒れの防止に。

皮膚炎を予防することから発見されたビタミン

健康な皮膚や被毛を作り、神経系を正常に保つビタミンです。

ビタミンB6はタンパク質合成に関与する

食品から摂取したタンパク質は、消化の過程でアミノ酸に分解され小腸より吸収されます。

その後、体内で必要に応じてタンパク質に合成されますが、この時補酵素としてビタミンB6の助けを必要とします。

犬の皮膚、被毛を健康的に保つためにタンパク質は必須です。

不足すると

貧血、皮膚や粘膜のトラブル。

過剰症

水溶性ビタミンにつき、余分は尿へ排泄されます。過剰症の心配はありません。

多く含む食材

牛レバー、カツオ、マグロ、鶏ささみ、さんま、バナナ、赤ピーマンなどに多く含まれます。

ナイアシン(ビタミンB3) | 犬の手作りごはん栄養学

水溶性ビタミンB群の一種。ニコチン酸、ニコチン酸アミドの総称

動物性、植物性の食品の多くに含まれています。魚のカツオに多く含まれます。

犬はアミノ酸のトリプトファンから合成可能です。エネルギー代謝に関与しています。

エネルギー代謝の補酵素として働く

ナイアシンは補酵素として働いています。糖質、脂質、タンパク質からエネルギーを取り出す過程で重要な役割を担っています。

不足すると

人の場合、皮膚炎、手足のしびれの症状があるペラグラという病気の原因となります。

犬の場合、腹部の皮膚に皮膚炎が起こる場合があります。

過剰症

人の場合はサプリメントなどで過剰摂取することで、皮膚が痒くなる場合があります。

栄養素を引き出す調理のポイント

ナイアシンは熱に強いビタミンです。ただし水溶性なので、煮物の場合は汁ごと食べるのがおすすめです

ビタミンB群(B1、B2、B6など)が不足していると、ナイアシンを体内で合成する力が低下します。ビタミンB群を含む食材と合わせて食べるのが効果的です。

魚介類、レバー類に豊富

ナイアシンはあらゆる食品に含まれていますが、特に魚介類レバー類に豊富です。

ナイアシンはアミノ酸の一種トリプトファンから合成可能です。トリプトファンは肉類、魚介類に多く含まれれいます。

カツオ、豚レバー、牛レバー、鯖、ぶり、鶏むね肉に多く含まれます。

犬におすすめごちそう魚「マグロ」【初心者むけ】

魚の王様「マグロ」は犬も大好き!

味も栄養素も優れたマグロは犬にも良い魚です。不飽和脂肪酸DHAの含有量は魚類でもトップクラス。

部位によって栄養素、カロリーが違います。

お刺身でもよし、煮てもよし。

この記事ではマグロの栄養価について解説します。

マグロの豊富な栄養素

タンパク質、脂質(DHA、EPA)、ナイアシン、タウリン、鉄ビタミンB1が豊富です。

豊富なDHA、EPA

マグロのDHA含有量は魚の中でもトップクラス。

不飽和脂肪酸DHA、EPAは血栓、動脈硬化予防で注目される成分です。

DHA、EPAについては下記の記事も参照してください。

マグロは良質のタンパク源

マグロのタンパク質はアミノ酸スコア100。犬の体内でも利用しやすいタンパク質です。

まぐろの血合いには鉄分が豊富

魚の血合いと呼ばれる部分は、見た目の色や味が他の部位と異なるため人の食用には向かないと廃棄されたり、ペットフードの原材料になったりもします。

実はこの血合い部分には「鉄分」が他の部位よりも多く含まれています。

栄養豊富な部分を見た目やわずかな味の違いで捨ててしまうのはもったいない。

是非、犬の手作りごはんでは血合い部分も積極的に利用したいものです。犬は血合い部分も喜んで食べます。

赤味部分はタウリン、ナイアシンが豊富

タウリンはアミノ酸の一種です。肝機能強化作用を持つと言われる成分です。

ナイアシンビタミンB3とも呼ばれます。糖質・脂質・タンパク質の代謝に必要不可欠な物質です。

目的別で部位を使い分けよう

マグロは部位によって、カロリー、栄養素が異なる魚です。

赤身とトロではカロリーが3倍違います。体重コントロールが必要な場合は、脂質が少なく低カロリーの赤味を。

トロには脂質が多く、その分不飽和脂肪酸のDHA、EPAが多く含まれます。

鉄分を積極的に摂りたい場合は血合いの利用がおすすめです。

お刺身でも、炊いても

犬にはマグロはお刺身でもOKです。

マグロが水揚げされるエリアでは、マグロのアラを手頃な価格で入手できます。これを利用して、大根などの野菜と炊き合わせても美味しいメニューになります。

まとめ

栄養価の高いマグロは犬にもおすすめの魚です。

部位によって含まれる栄養素が異なるので、目的に応じての使い分けがベスト。

マグロは生でも加熱でのどちらでもOK。

味付けなしタイプの水煮缶の利用もおすすめです。その際は、犬の体に良い不飽和脂肪酸が溶け出している煮汁も一緒に活用しましょう。

ビタミンB2 | 犬の手作りごはん栄養学

三大栄養素の代謝に必須の水溶性ビタミン。肌の健康を守るのにも欠かせない。

三大栄養素の代謝に必須

糖質、脂質、タンパク質の三大栄養素は、全てエネルギーになります。その際、補酵素としてビタミンB2の助けを必要とします。

補酵素についてはこちらも参照。

特に脂質の代謝に重要

ビタミンB2は脂質の代謝と関わりが深い。脂質を多く食べた時に多く摂ることで、脂肪が燃えやすくなります。

運動量の多い犬はビタミンB2を必要とする

脂質は持久力のある運動=有酸素運動のエネルギー源になります。

犬にとっては散歩も有酸素運動です。

運動量、活動量の多い犬は多くのビタミンB2を必要とします。

ビタミンB2は細胞の新陳代謝を助ける

健康な皮膚、被毛、爪の維持に必須です。

不足すると?

皮膚や粘膜の健康が損なわれる。口内炎、肌荒れの原因に。

過剰症の心配はない

水溶性ビタミンにつき、余分は尿として排泄されます。

多く含む食品

牛乳から発見されたビタミンで、牛乳、乳製品に多い。

他には牛レバー鶏卵ぶりさんま納豆にも含まれる。

ビタミンB1 | 犬の手作りごはん栄養学

糖質の代謝に必須の水溶性ビタミン。糖質をエネルギーに変える際、消費されます。不足するとだるさの原因に。

犬も糖質をエネルギーに変えて利用できますが、ビタミンB1の助けが必須です。

糖質をエネルギーに変えるビタミン

ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える際、必須のビタミンです。

糖質を多くとると体内のビタミンB1がどんどん消費されます。

ビタミンB1が不足すると、糖質からエネルギーを生み出す代謝がうまくいかなくなり、効率よくエネルギーに変換できなくなります。

脳がメインで利用するエネルギーは糖質

脳や神経は糖質を主なエネルギーとして利用しています。

そのためビタミンB1が不足すると脳や神経の機能が低下します。

犬も糖質を利用できるの?

犬は肉食動物なので糖質は必要ないという、誤った情報も多くありますが犬は雑食動物です。

穀物食にもよく適応し、犬の膵臓から分泌されるアミラーゼにより糖質も問題なく消化できます。

犬の体を動かす大切なエネルギーである糖質を、効率よく利用するためにもビタミンB1は欠かせません。

糖質についてはこちらの記事も参考にしてください。

不足すると?

イライラ、倦怠感、体のだるさ、記憶力低下が起こります。

水溶性ビタミンは過剰症の心配なはい

ビタミンB1は水溶性。

多く摂取しても余分は尿へと排泄されます。

多く含む食品

豚肉、特に豚ヒレ肉の含有量はトップクラスです。

精製度の低い穀物にも豊富です。玄米や胚芽米、全粒粉のパスタ、ライ麦パンなどもビタミンB1を多く含みます。炒りごまにも。

汁ごと食べられる料理で効率よく摂取しよう

ビタミンB1は水溶性ビタミンです。茹でる調理法だと水に溶けて流れ出てしまいます。

熱にも弱いので、調理の際はできるだけ加熱時間を短く、汁ごと食べられる料理がおすすめです。

ビタミンK | 犬の手作りごはん栄養学

出血を止める脂溶性ビタミン骨を丈夫にする働きを持つ。

犬の腸内細菌もビタミンKを作り出すことができるが、1日の要求量に満たない場合もある。食品からも摂取することが望ましい。

2種類のビタミンK

植物に含まれるビタミンK1、腸内細菌によって合成されるビタミンK2があります。

血液の凝固と止血をコントロールする

血液を固め、かさぶたを作る際ビタミンKが必要です。

一方で血管内で血液が固まるのを防ぐ役割も担っています。

骨を作るプロセスでも活躍

カルシウムが骨に沈着するために必要な物質をビタミンKは活性化します。

ビタミンKが不足すると骨がもろくなります。

特に成長期には重要なビタミンです。

不足すると

出血が止まりにくい、骨がもろくなる。

過剰症は報告されていない

ビタミンKで過剰症は報告されていません。

ただし、血栓症、血液凝固剤を服用時はビタミンK摂取量が制限されます。詳しくはかかりつけの獣医師にご相談ください。

多く含む食品

緑黄色野菜、海藻、納豆に多く含まれます。野菜ではほうれん草に多く含まれます。

ビタミン全般についてはこちらもご参考に。

魚のアジ(鯵)は犬におすすめ【初心者向け】

といえば「真あじ」。刺身、焼き物なのでもおなじみです。

この私たちにとってアジ、犬にもおすすめの魚です。

この記事ではアジの栄養価について解説します。

アジの栄養価

たんぱく質、脂質(DHA、EPA)、ビタミンB2が豊富です。

不飽和脂肪酸:DHA、EPAが豊富

アジには魚類に特徴的な不飽和脂肪酸:DHA、EPAが豊富です。

血栓予防や血中の中性脂肪コントロール効果が期待される成分です。

DHA、EPAについてはこちらの解説記事も併せてどうぞ。

良質とタンパク源として

アジは良質のたんぱく質を多く含みます。たんぱく質代謝を促すビタミンB2も豊富です。

焼いてほぐして、お刺身でも楽しめる

犬に与える場合は、アジを焼いて骨を取り除き、ほぐしてご飯にのせるのが初心者にはおすすめです。

また骨を取り除いた状態でお刺身でも。

まとめ

私たちに身近なアジは犬にとっても栄養面デメリットが多い魚です。

良質のタンパク源として、DHA、EPAの供給源として。

焼いてよし、お刺身でもOKです。

ビタミンE | 犬の手作りごはん栄養学

過酸化脂質の生成を抑え、細胞の老化を防ぐ働きで注目される。血行促進作用があり、体の冷えを改善する脂溶性ビタミン

強力な抗酸化作用を持つ

ビタミンE強力な抗酸化作用を持つため、食品添加物として食品の酸化防止目的でも使用されます。

酸化防止剤として点火されているビタミンEは時間の経過とともに減っていきます。

そのため食品に含まれる酸化防止剤としてのビタミンEを、体内へのビタミンE供給源として捉えることはできません。

あくまでも食事から摂取することが大切です。

ビタミンEは体内に臓器、組織にも多く分布しています。

ビタミンA、Cと同時摂取すると相乗効果で抗酸化力アップ

同じく抗酸化作用を持つビタミンA、Cと同時摂取すると抗酸化力がアップします。

この3つをまとめてビタミンACE(エース)と呼ぶこともあります。

細胞膜の酸化を防止

細胞を包む細胞膜はリン脂質でできていますが、これは参加しやすい性質を持ちます。リン脂質が参加すると過酸化脂質が作られ、これが過剰になると細胞の老化に繋がると考えられています

ビタミン Eには細胞膜の酸化を防ぐ働きがあります。

血行促進

ビタミンEは抹消血管を拡張し、血行を促す働きを持ちます。

不足すると

細胞、血管の老化、生活習慣病のリスク拡大。

過剰症

過剰症の心配は、ほぼないと考えられています。

多く含む食品

ビタミンE植物オイルに多く含まれます。特にひまわり油、アーモンドオイル、サフラワーオイル、コーン油に多く含まれます。

かぼちゃにも多く含まれます。

ビタミンについての基本情報を知りたい場合はこちらの記事も参考に。

ビタミンD | 犬の手作りごはん栄養学

ビタミンDカルシウムとリンの吸収を助けます。強いを作るのに欠かせない脂溶性ビタミンです。

血中カルシウム濃度の調整も行なっています。

犬は人の24倍のカルシウムが必要

犬は体重1kgあたりの比較で24倍のカルシウムを必要とします。

カルシウムは吸収されにくいミネラルですが、ビタミンDと一緒に摂取することで吸収率が上がります。

犬の骨の健康維持にビタミンDは欠かせないビタミンです。

犬は紫外線を浴びてもビタミンDを作り出せない

人と異なり、犬は紫外線を浴びても皮膚でビタミンDを合成することができません。食事からしっかり摂取する必要があります。

ビタミンDは小腸でカルシウムとリンの吸収を助ける

ビタミンDの助けを借り、カルシウムとリンが小腸で吸収されると血中カルシウム濃度が上がります。

血中カルシウム濃度が上がると、カルシウムが骨や歯に定着します。

ビタミンDは血中カルシウム濃度を一定に維持する役割も担っています。

不足すると

ビタミンDの不足はカルシウムの吸収を妨げ、健康な骨や歯が維持できなくなります。

過剰症

吐き気を伴う高カルシウム血症動脈硬化腎機能障害などの原因になります。

ただし、通常の食生活では過剰症の心配はありません。

多く含む食品

イワシに多く、特に魚の皮部分に多く含まれます。

犬に与える際はも与えることでビタミンDを摂取できます。

卵黄にも多く含まれています。

植物性食品ではきのこに多く含まれますが、犬の場合、きのこは消化不良となり嘔吐するケースが多いためおすすめではありません

動物性の食品から無理なく摂るのがおすすめです。

ビタミンA | 犬の手作りごはん栄養学

ビタミンA皮膚、粘膜、目の健康に欠かせないビタミン。強い抗酸化力を持ちます。

脂溶性ビタミンに分類されます。

この記事ではビタミンの働き、効率的な摂取方法、多く含まれる食材について解説します。

ビタミンAには様々な形がある

体内でビタミンAとして働くものをまとめてビタミンAと呼びます

カロテン(植物性食品)

カロテンは植物に含まれる成分です。

代表的なのは緑黄色野菜に含まれるβ-カロテン犬や人の体内で必要に応じてビタミンAに変換され使用されます

β-カロテンはそれ自体が強い抗酸化力を持ちます。

体内の酸化を防ぎ、老化を遅らせる抗酸化成分としての働きが注目されています。

レチノール(動物性食品)

動物性食品にはビタミンAレチノールの形で含まれます。レチノールが過剰摂取すると体内に蓄積され、過剰症を起こすと言われます。

但し、過剰症についてはかなり偏った食事を長期間続ける、サプリメントの容量を超えた過剰摂取などかなり特殊な状況でなければ起こりません。

犬で心配されるのがレバーの過剰摂取によるビタミンA過剰症です。

レバーの中では鶏レバーがビタミンA含有量の高さで知られます。

鶏レバーに関しては、犬に安全な量を知って与えることが大切です。詳しくは下記の記事で解説しているのでご参考に。

過剰症

動物性レチノールを過剰摂取すると、妊娠中の胎児に先天性異常が起こる場合があります。

レバー類に取りすぎには注意が必要です。

これ以外では頭痛、吐き気などの症状が見られる場合があります。

なお、β-カロテンには過剰症の心配はありません。

欠乏症

ビタミンAはとの関わりが深いビタミンです。

ビタミンAが不足すると視覚障害を起こすケースがあります。

また口、鼻、喉、消火器など粘膜の健康を保つのにビタミンAは欠かせません。

鼻、喉の粘膜は外部から侵入する異物や病原菌から体を守る上で大切なゲートの役割を担っています。

そのためビタミンAが不足すると風邪などの感染症にかかりやすくなるとされています。

ビタミンAを多く含む食品

動物性食品では鶏レバー、豚レバー、銀ダラに多く含まれます。

植物性ではにんじん、かぼちゃなどの緑黄色野菜に豊富です。

植物性の食品の場合、ビタミンA吸収率を上げるためには油と一緒の調理がおすすめです。

にんじん、かぼちゃの詳しい解説は下記の記事もあわせてどうぞ。

ビタミンの基本を知りたい方はこちらもどうぞ