「老犬の手作りごはん」で気をつけるべきポイントは?

犬の管理栄養士アドバンスによる「犬の手作りごはん」解説記事。今回のテーマは「老犬の食事で気をつけたいこと」です。

犬の手作りごはんはいわゆる「犬のための家庭料理」です。家庭料理の良いところは、犬の年齢や体調によって中身を変えられるところ。

我が家の老犬はまもなく16歳。大型犬のラブラドールで16歳なので、かなりの高齢です。

私自身が、そんな老犬の手作りごはんで意識していることは色々ありますが、なにか一つポイントを!と挙げるとすれば「良質のタンパク質を多めに!」と答えます。

「良質のタンパク質」って、どういうもの?

これは「アミノ酸スコア」が高い食材を指します。

例えば、

  • 鶏卵
  • 大豆
  • 牛肉
  • 豚肉
  • 鶏肉
  • まぐろ

など。

肉類のアミノ酸スコアはおおむね100

タンパク質は「アミノ酸」というものからできています。

アミノ酸」には、材料さえあれば体内で合成できるものと、そうでないものがある。そうでないものは「食事」から取る必要があります。

更に大事なのはこのアミノ酸の「バランス」。食材に含まれる「アミノ酸」のバランスが悪いと、実は体内でうまく利用することができません。

重ねて、老犬は「食事から取り込んだアミノ酸を、自分の筋肉に変える力(=たんぱく質同化作用)」が、低くなりがちです。

いいかえると、これは若い時と同じ量だけタンパク質をとっても、自分の筋肉に変える力が弱いということ。

老犬になると、ある程度筋肉が痩せてくるのは自然現象です。

一方で、ヒトの場合では高齢であっても「アミノ酸の供給量」を増やすことで、たんぱく同化作用は十分はたらく事がわかっています(高齢者, 厚生労働省, https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042643.pdf )。老犬も若い頃より多くの、質の良いタンパク質を!と言われるのはこのためです。

アミノ酸スコア」の数値が100に近いほど、その食材に含まれるタンパク質は、アミノ酸バランスが良い。老犬の食事づくりに、私が「アミノ酸スコア」を参照するのは、こうした理由からです。

アミノ酸」と「タンパク質」については、詳しい解説記事を書いたので、より深く知りたい方はこちらもぜひ、参考に。

ポイント

  • 老犬は「アミノ酸を、自分の筋肉に変える力(=たんぱく質同化作用)」が、低くなりがち
  • そのため、食事は「良質なタンパク質(アミノ酸スコア100に近いもの)」をたっぷりと

「消化能力」には個体差がある。慎重に見極めを。

老犬期といっても実は結構長いものです。

大型犬は7歳ころから老犬期がスタートするとされています。犬の年齢を人間年齢に換算する計算方法は色々ありますが「エピジェネティック時計」という方法を利用した場合、

  • 犬の7歳は62歳
  • 犬の15歳は74歳

となります。

参考:酪農学園大学, 犬の年齢を人に換算する新たな計算式, 2020.02.17
https://cvdd.rakuno.ac.jp/archives/3404.html

同じ老犬期でも、62歳と74歳では大きな開きがあります。

人間の世界でも「高齢者」には以下の定義があります。

国連の世界保健機関(WHO)の定義では、65歳以上の人のことを高齢者としています。65-74歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と呼びます。

厚生労働省, 高齢者

犬もひとくくりに「老犬」といっても、年齢や体のコンディションにより、状況はいろいろ。高齢になっても元気でモリモリ食べる犬もいれば、食が細くなってくる犬もいる。

食欲はあっても「脂身」でお腹を壊すようになる、かなり柔らかく煮た食材でないと、消化不良を起こす、など加齢が理由の胃腸トラブルも増えてきます。

手作りごはんの場合、ここは脂身の少ない部位を選ぶ、肉も圧力鍋で柔らかく煮るなど、家庭料理の範囲内で個別に対応が可能です。そういう意味で、手づくりごはんは「老犬」の食事にも、アドバンテージがあるといえるでしょう。

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