「老犬の手作りごはん、栄養や量、中身をどう変えたらいいの?特別な工夫は必要?」
そんな疑問を持つ方のために、基本から解説していきます。
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そんな疑問を持つ方のために、基本から解説していきます。
続きを読むタンパク質は体を作るのに欠かせない栄養素です。健康な皮膚、被毛、爪を作るのに欠かせません。
酵素、抗体などの材料にもなります。
タンパク質は体を作る主成分、エネルギー源にもなり1gあたり4kcalの熱量を持ちます。
タンパク質を構成する成分は「アミノ酸」と呼ばれます。生物界には20種類のアミノ酸があります。
このうち、体では合成できない、または合成できても僅かなため、必ず食事から摂取する必要のあるものを「必須アミノ酸」と呼びます。
必須アミノ酸の種類は動物によって違います。人は9種類、犬は10種類です。以下に犬の必須アミノ酸を挙げます。
食物に含まれる必須アミノ酸のバランスが良いと、体内で消化・吸収された際に効率よく利用することができます。
逆に、人の10種類のアミノ酸のうち、9種類をバランスよく含んでいても、1種類のみ含有量が低いアミノ酸があるだけで、全体の利用効率がその「含有量が低いアミノ酸」に引っ張られる、ということです。
これは必須アミノ酸のバランスが悪いと体内で効率よく利用することができないことを意味します。
そのため、犬の手作りごはんを考える場合、アミノ酸バランスが良いたんぱく質=良質のタンパク源を選ぶことが大切です。
たんぱく質の「質」を示す指標に「アミノ酸スコア」があります。これは人の必須アミノ酸がその食品にバランスよく含まれているか?を示す指標です。
人の必須アミノ酸をバランスよく、必要量を満たしているものを「100」とします。満たしていない食品の場合、数値が低くなります。
アミノ酸スコア100の食品例:
犬の必須アミノ酸は「人:9種類+アルギニン」です。
そのため、犬のために良質のたんぱく源を選ぶ際は、「アミノ酸スコア」も参考になります。アミノ酸スコアが高い食品は、犬にとってもアミノ酸バランスが優れている場合がほとんどです。
良質のタンパク源を犬に選びたい場合は、上記の食材リストを参考にしてください。
アミノ酸バランスが悪い食材についても、他の食品と食べ合わせることでバランスを満たせます。
食材の価値はアミノ酸のバランスのみで決まるものではないので、あまり神経質にならないよう、おおらかに捉えることも大事です。
例えば「白米」はアミノ酸スコアが「65」と低く、「リジン」というアミノ酸の含まれる量が少ないため、それが全体のアミノ酸利用効率を下げています。
納豆は「リジン」を多く含みます。犬に納豆ご飯を食べさせている飼い主さんは多くいますが、これは白米のアミノ酸バランスの不足を補うとても良い食べ方です。
今回はたんぱく質を例にとり、そのアミノ酸バランスの視点で解説していますが「様々な食材を偏りなく食べる」ことは、たんぱく質に限らず、他の栄養素の不足も補える、最も栄養の偏りリスクを避ける食べ方です。
犬の手作りごはんも、様々な食材を偏りなく食べることで必要な栄養素を摂取できます。
これは手作りごはんを考える上で大切なポイントなので、ぜひ覚えておいてください。
たんぱく質はたくさんのアミノ酸がつながってできています。このアミノ酸同士の結合が消化によって断ち切られ、アミノ酸1〜2個がつながった程度まで分解されます。そこで初めて小腸から体内に吸収されます。
アミノ酸は体内に吸収されてのち、必要に応じて毛、爪、被毛、筋肉、臓器などに作りかえられます。
体の中で様々な反応が行われる際に必要な「酵素」、体を異物や病原体から守る「免疫抗体」もたんぱく質を材料としています。
「神経伝達物質」や体の生理機能を調整する「ホルモン」もたんぱく質を材料とします。
たんぱく質は脂質と異なり、余剰分を体内に備蓄することが基本的にできません。そのため、食事から適度に摂取することが大切です。
食事からエネルギー源となる糖質や脂質が極端に不足すると、体は体内のたんぱく質を「糖」に変え、利用しようとします。
これを「糖新生(とうしんせい)」と呼びます。
極端な糖質制限や脂質制限は、かえって体の筋肉などのたんぱく質を減らしトラブルの元になるため注意が必要です。
詳しくは「糖質」の項目も合わせて参考にしてください。
糖質は犬の体を動かすメインとなるエネルギー源です。脳、神経の働きを正常に保つためにも必要な栄養素です。
糖質はご飯、パン、イモ類などに多く含まれます。単糖類、二糖類、多糖類などの種類に分かれます。
糖質は体内で消化され、グルコース(ブドウ糖・単糖類)としてエネルギーとして利用されます。
糖質はどの種類でも、体内では最終的にグルコースとして代謝が行われます。
グルコースは血液に乗って全身をめぐり、細胞や神経組織、赤血球などに利用されます。生物の生命維持に欠かせない物質です。
糖質は素早くエネルギーに代わる利用効率の良いものですが、一度に過剰摂取すると脂肪として蓄積されます。
犬は糖質を含んだ食事にも十分適応しています。消化、吸収も問題なく行えます。与えてはいけないというものではありません。
犬はタンパク質、脂質もエネルギーとして利用しますが、糖質はすぐにエネルギーに変えることのできる効率の良いエネルギー源です。
がん細胞は糖質をエネルギー源とするため、犬に糖質を与えると「がん」の原因となる、または「がん」の信仰を早めるという説がありますが、これは明らかな誤りです。
体内では「がん細胞」に限らず、正常な細胞や神経細胞、赤血球なども糖質=グルコースをエネルギー源として利用します。全身に酸素を運ぶ赤血球はグルコース以外はエネルギー源として利用できません。
そのため、栄養学的に誤りである「糖質断ちは、がん細胞に打撃を与える」「糖質を与えると、がんの直接の原因となる」を信じて極端な糖質制限を行なった場合、体の他の正常な細胞までもエネルギー不足に陥る危険があります。
体内で極端に糖質が不足した場合、体は生命維持に必要な糖を自ら生み出すよう働きます。その再起利用されるのが体内の「タンパク質」です。タンパク質でできた筋肉を減らし、そこから糖を生み出そうとする作用が起こります。
これを「糖新生」と呼びます。
筋肉を減らすことは体の動きを制限し、代謝を下げ、これらは全て健康上のデメリットにつながります。
誤った健康情報は返って犬の健康を害するので注意が必要です。
ご飯、うどん、パスタ、パン、イモ類、果物などに多く含まれます。
鱈は旨味が強く、脂質が少なく低カロリー。ダイエットに向いた魚です。
鱈は脂質が少なく、あっさりした味わいです。身が淡白で柔らかいため胃腸が弱った犬に最適です。旨味が強いためダイエット中の犬でも少量で満足しやすい食材です。
タンパク質、ビタミンD、カリウムが豊富です。
鱈の旨味を生かしたスープ仕立てのご飯が犬にはおすすめです。鱈と一緒に野菜を煮込むとその味が染み込み美味しく食べられます。
鱈の旨味が溶け出したスープも犬は大好きです。
魚を使った犬の手作りごはんレシピは人気がありますが、今回は魚を「すり身」にしたつみれ汁をご紹介します。
「すり身」は消化も良く、歯や顎が弱っている犬でも食べやすいのでおすすめです。
実際に犬が食べている様子を動画で紹介しているので、気になる方はチェックしてみてください。
続きを読む鮭の切り身を使ったお手軽レシピです。鮭は通年入手可能で、身近で使いやすい魚です。
抗酸化成分も豊富で犬の体にもメリットがいっぱいです。上手に活用しましょう。
実際に犬が食べている姿を動画で公開しています。参考にしてください。
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