ラム肉は独特の強い香りを持つ肉で、犬も好んで食べます。この記事では犬にラム肉を与える栄養学的メリットについて解説します。
そもそもラム肉とは?
生後1年未満の若い羊肉を「ラム」と呼びます。1年以上成長位したのが「マトン」です。
香りが強く犬は大好き!
ラム肉は独特の強い香りを持ちます。そのためラム肉が大好き!と喜ぶ犬も多くいます。
ラム肉は鉄分が豊富
鮮やかな赤身の「ラム肉」は他の食肉と比べると「鉄」を多く含みます。「ビタミンB12」の含有量も多く、貧血防止にはおすすめの肉です。
「ビタミンB12」は赤血球の生成に欠かせないビタミンです。動物性食品にのみ含有されるため(例外は海苔)犬は肉類からしっかり摂取する必要があります。
タンパク質
体の維持に欠かせない「タンパク質」を多く含みます。アミノ酸バランスも良く、健康な犬の筋肉、皮膚、被毛の維持におすすめです。
脂質
ラム肉は飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸をバランスよく含みます。飽和脂肪酸はエネルギー源として重要です。中性脂肪、コレステロールの材料となります。
飽和脂肪酸は本当に悪者か?
中性脂肪、コレステロールの材料となるため、飽和脂肪酸はこの片側だけを見て「体に悪い」と考えられがちです。これは大きな誤解です。
コレステロールは細胞膜の材料、体の中での物質運搬、胆汁酸の材料となり消化を助けるなど大切な役割を担っています。
過剰摂取=量が問題を引き起こすのであって、コレステロール自体が悪い訳ではありません。
中性脂肪の役割
中性脂肪もコレステロール同様に悪者とされがちです。
しかしながら中性脂肪も体に大切なエネルギーの貯蔵の役割を担っています。体脂肪が少なすぎると風邪をひきやすい、病気から回復しにくいなどデメリットが生じます。
大切なのは程度の問題です。適度な体脂肪は犬の健康を守る上で必要です。
不飽和脂肪酸について
不飽和脂肪酸は植物油や魚に多い成分です。ラム肉にはこの不飽和脂肪酸も多く含まれるのが特徴です。
不飽和脂肪酸は血中コレステロール値を減らす効果で注目されていますが、取りすぎるとアレルギーの原因になる可能性が指摘されています。
ここでも大切なのは「量」の問題。どんな成分でも取りすぎれば害となり、足りなければ欠乏となります。「適度」な摂取を心がけましょう。
カルニチン
脂肪燃焼を助けるカルニチンが豊富なのもラム肉の特徴です。
結論:ラム肉は体をよく動かす犬の健康維持におすすめの食材
ラム肉は運動が好きな犬、散歩が好きでよく歩く犬=軽い運動・有酸素運動を行う犬に特におすすめです。
有酸素運動を行う犬は、はじめに筋肉の維持、酸素を体に供給するための鉄分を多く必要とします。
ラム肉は筋肉維持のためのタンパク源として、運動をする犬に必須の酸素運搬成分=鉄の供給源として最適です。
軽い運動を継続して行うにはエネルギー源としての脂肪燃焼が必須です。カルニチンは脂肪を効率食エネルギーに変える手助けをしてくれます。
一口に「肉」と言っても犬のライフスタイルによって、体に最適な「肉」は変わってきます。
食事から犬の健康を支えるためには食材の特性をよく知り、栄養を知り、犬に合わせて選ぶことが大切です。