糖質、脂質の代謝を助けるミネラル。
糖質、脂質の代謝に欠かせないミネラル
体内で血糖値をコントロールするホルモン「インスリン」。このインスリンの働きを活性化するのにクロムが欠かせません。
またクロムは脂質の代謝を高める働きも担っています。
不足すると
インスリンの働きが悪くなり、高血糖になりやすくなります。
過剰症
通常の食事では過剰症の心配はありません。
多く含む食品
クロムは多くの食品に含まれます。特に含有量が多いのは魚介類、海藻類、肉類です。
糖質、脂質の代謝を助けるミネラル。
体内で血糖値をコントロールするホルモン「インスリン」。このインスリンの働きを活性化するのにクロムが欠かせません。
またクロムは脂質の代謝を高める働きも担っています。
インスリンの働きが悪くなり、高血糖になりやすくなります。
通常の食事では過剰症の心配はありません。
クロムは多くの食品に含まれます。特に含有量が多いのは魚介類、海藻類、肉類です。
セレンは体内に含まれる量はわずかですが、抗酸化作用があり老化防止作用が期待されるミネラルです。
セレンは日本の土壌に多く含まれます。日本の土壌で育てられた作物に豊富に含まれ、魚介類にも豊富です。
そのため、身近で取れた作物や魚を食べていれば犬も十分な量を摂取できます。
私たちの体の細胞膜には不飽和脂肪酸が多く含まれます。不飽和脂肪酸は酸化しやすい性質があります。
細胞膜の酸化により「過酸化脂質」が生まれると細胞が老化しやすくなると言われています。
この過酸化脂質を分解する酵素の成分としてセレンは重要な役割を担っています。
単独でも強い抗酸化作用を発揮するが、ビタミンC、ビタミンEと共に摂取するとさらに強い抗酸化作用が期待できる。
心筋や筋力の低下。
セレンは毒性が強いミネラルでもあります。過剰摂取は吐き気、下痢、肌荒れなどの症状となって現れます。サプリメントでの大量摂取には注意が必要です。
魚介類、穀物、野菜類に豊富です。特に玄米、小麦胚芽に多く含まれます。
骨の形成を助け、活性酸素から細胞を守る抗酸化作用成分の材料になる。
マンガンはカルシウム、リンと共に骨の形成を促します。
マンガンは糖質、脂質、タンパク質をエネルギーの変える酵素の材料になります。
私たちの体内では常に活性酸素という物質が発生しています。
活性酸素は外部からの異物の排除の当たるなど、体にとってメリットをもたらすと同時に細胞膜を酸化させるというデメリットも持ち合わせています。
このデメリットを通常は抗酸化作用のある酵素で無害化していますが、マンガンはこの酵素の構成成分になります。
通常の食生活で不足する心配はありません。成長期に不足すると発育不全の原因になります。
余分は排泄されるため、過剰症の心配はありません。ただし、サプリメントの誤食による大量摂取では中毒が起こる場合があります。
マンガンは土壌に多く存在するミネラルです。そのため植物性食品に多く含まれます。
小豆、大豆、玄米、ごまなどに多く含まれます。
動物性食品にも含まれますが、ごくわずかです。
別名ヨード。代謝を促す甲状腺ホルモンの材料となるミネラルです。
甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは、糖質、タンパク質、脂質の代謝を高める働きがあります。成長を促し、皮膚や被毛を健康に保つのに欠かせないものです。
この大切な甲状腺ホルモンの材料として、ヨウ素は欠かせない存在です。
ヨウ素が欠乏すると甲状腺腫を引き起こします。しかし海産物を適度に摂取することでヨウ素は十分補えるため、不足の心配はありません。
参考:アブラナ科の野菜(ブロッコリなど)を摂取すると、ヨウ素の吸収が阻害されて甲状腺機能低下症になることを心配される飼い主さんがいらっしゃいます。
確かにアブラナ科の野菜をはじめとする、いくつかの食品にはヨウ素の吸収を阻害する成分が含まれますが、通常の食事量程度の摂取では問題ありません。
詳細は下記の記事内「アブラナ科の植物がなぜ、犬にダメと言われるのか?」も併せてご参照ください。
通常の食事で過剰症の心配はありません。
こんぶ、わかめ、海苔などの海藻類、魚介類に多く含まれます。
海藻類は犬の体に良いものですが、種類によっては消化しにくいものもあります。こんぶ、わかめは細かく刻み、加熱して与えるなど調理の工夫が必要です。
ヘモグロビンの合成を助ける、貧血予防のミネラル。
銅は赤血球のヘモグロビンが作られる際、必要な酵素の成分になります。ヘモグロビンの材料は鉄ですが、鉄が十分でも銅が不足していると、正常にヘモグロビンが作られなくなります。
貧血の原因となるので注意が必要です。
銅は体の中で働く酵素の成分になります。血管壁や骨を作るコラーゲンを合成する際必要な酵素の成分にもなります。そのため血管や骨の健康維持にも欠かせないミネラルです。
貧血、白血球の減少、骨の異常、動脈硬化の原因になる。
通常の食事で過剰症の心配はありません
魚介類、レバー、大豆製品に豊富です。
皮膚の健康維持に欠かせないミネラル。酵素の構成成分、細胞の形成に重要な働き。
亜鉛は全身の組織に広く分布します。特に被毛、皮膚に多く含まれています。亜鉛が欠乏すると皮膚の異常や皮膚炎が起こります。
亜鉛は200以上の酵素の成分として、タンパク質合成に特に深く関わっています。細胞の新陳代謝にも重要な役割を担っています。
魚介類、肉、海藻類、豆類に豊富。特に牡蠣に含まれる亜鉛含有量は100g中13.2mgと際立ってい多いです。
牡蠣を犬に与える際は、加熱の上、消化しやすいよう小さく刻む、すりつぶすのがおすすめです。
主に食塩の形で摂取されるミネラル。胃液の成分になります。
胃液中の塩酸は塩素から作られます。胃液は強い賛成で食物の中の雑菌を殺す働きを担います。
また塩素はタンパク質消化酵素を活性化して、タンパク質の消化を促します。
犬の手作りごはんは基本的に味付けをしません。それでも魚介類や肉といった生鮮食品には食塩が一定量含まれています。
犬も生きて行くためには体が適度な塩分を必要とします。
生鮮食品から自然な形で塩分を摂取することで、塩素も必要量を摂取できます。
硫黄はタンパク質の構成成分アミノ酸に含まれます。タンパク質を十分に摂取することで必要量をまかなえます。
健康的な皮膚、爪、被毛に欠かせないミネラルです。
硫黄はシスチンというアミノ酸の成分として、骨や皮膚、爪、被毛に多く分布します。健康な被毛は皮膚の維持には欠かせない成分です。
タンパク質に含まれるため、食事からしっかりタンパク質を摂取することが必要です。
肉、魚、大豆製品を偏りなく食べていれば不足することはありません。
魚介類、肉類、卵、乳製品、大豆製品などタンパク質を多く含む食品から硫黄を摂取できます。
全身の細胞に酸素を運ぶヘモグロビンの材料となる。食材によって吸収率が変わります。
体に存在する鉄のうち、約70%は赤血球の成分ヘモグロビン、筋肉中に存在するミオグロビンの構成成分になります。
残り約30%は肝臓、骨髄、脾臓などに蓄えられます。
鉄は体に吸収されないミネラルである上に、体内に鉄のストックがあると必要以上に吸収されない仕組みになっています。
そのため不足することはあっても過剰になることはありません。
植物性食品に含まれる非ヘム鉄は、動物性の食品に含まれりヘム鉄と比べると吸収率が低いです。ビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が上がります。
逆に食物繊維、ポリフェノール、カルシウムは鉄を吸着し、吸収を阻害します。これらの過度の摂取に注意が必要です。
レバー類、カツオなどの魚介類、大豆製品、小松菜、ほうれん草などに豊富です。
体内の多くの酵素の働きに関わるミネラル。骨の成分としても重要。
体内では多くの酵素が働いています。これらの酵素はエネルギーの生成、タンパク質の合成、糖質の代謝などに関わりますが、その中でもマグネシウムの関与が重要です。
マグネシウムは全身の細胞内に含まれています。体内のミネラルバランスを整え、血圧、体温維持のメカニズムにも関わっています。
マグネシウムの半分以上が骨に貯蔵されています。丈夫な骨や歯を作る上で欠かせない成分です。
不整脈、血圧上昇、心疾患のリスク。精神の不安定。
過剰分は尿として排泄されるので、通常の食生活で過剰症の心配はありません。
サプリメントの誤食などで高マグネシウム血症になった場合、吐き気、下痢などが起こります。
魚介類、ゴマ、大豆に豊富。未精製の穀物、精白度の低い穀物に多く含まれます。玄米、そば、全粒粉、ライ麦パンなど。
白米、精製された小麦粉にはほとんど含まれません。