ビタミンB1 | 犬の手作りごはん栄養学

糖質の代謝に必須の水溶性ビタミン。糖質をエネルギーに変える際、消費されます。不足するとだるさの原因に。

犬も糖質をエネルギーに変えて利用できますが、ビタミンB1の助けが必須です。

糖質をエネルギーに変えるビタミン

ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える際、必須のビタミンです。

糖質を多くとると体内のビタミンB1がどんどん消費されます。

ビタミンB1が不足すると、糖質からエネルギーを生み出す代謝がうまくいかなくなり、効率よくエネルギーに変換できなくなります。

脳がメインで利用するエネルギーは糖質

脳や神経は糖質を主なエネルギーとして利用しています。

そのためビタミンB1が不足すると脳や神経の機能が低下します。

犬も糖質を利用できるの?

犬は肉食動物なので糖質は必要ないという、誤った情報も多くありますが犬は雑食動物です。

穀物食にもよく適応し、犬の膵臓から分泌されるアミラーゼにより糖質も問題なく消化できます。

犬の体を動かす大切なエネルギーである糖質を、効率よく利用するためにもビタミンB1は欠かせません。

糖質についてはこちらの記事も参考にしてください。

不足すると?

イライラ、倦怠感、体のだるさ、記憶力低下が起こります。

水溶性ビタミンは過剰症の心配なはい

ビタミンB1は水溶性。

多く摂取しても余分は尿へと排泄されます。

多く含む食品

豚肉、特に豚ヒレ肉の含有量はトップクラスです。

精製度の低い穀物にも豊富です。玄米や胚芽米、全粒粉のパスタ、ライ麦パンなどもビタミンB1を多く含みます。炒りごまにも。

汁ごと食べられる料理で効率よく摂取しよう

ビタミンB1は水溶性ビタミンです。茹でる調理法だと水に溶けて流れ出てしまいます。

熱にも弱いので、調理の際はできるだけ加熱時間を短く、汁ごと食べられる料理がおすすめです。

ビタミンK | 犬の手作りごはん栄養学

出血を止める脂溶性ビタミン骨を丈夫にする働きを持つ。

犬の腸内細菌もビタミンKを作り出すことができるが、1日の要求量に満たない場合もある。食品からも摂取することが望ましい。

2種類のビタミンK

植物に含まれるビタミンK1、腸内細菌によって合成されるビタミンK2があります。

血液の凝固と止血をコントロールする

血液を固め、かさぶたを作る際ビタミンKが必要です。

一方で血管内で血液が固まるのを防ぐ役割も担っています。

骨を作るプロセスでも活躍

カルシウムが骨に沈着するために必要な物質をビタミンKは活性化します。

ビタミンKが不足すると骨がもろくなります。

特に成長期には重要なビタミンです。

不足すると

出血が止まりにくい、骨がもろくなる。

過剰症は報告されていない

ビタミンKで過剰症は報告されていません。

ただし、血栓症、血液凝固剤を服用時はビタミンK摂取量が制限されます。詳しくはかかりつけの獣医師にご相談ください。

多く含む食品

緑黄色野菜、海藻、納豆に多く含まれます。野菜ではほうれん草に多く含まれます。

ビタミン全般についてはこちらもご参考に。

魚のアジ(鯵)は犬におすすめ【初心者向け】

といえば「真あじ」。刺身、焼き物なのでもおなじみです。

この私たちにとってアジ、犬にもおすすめの魚です。

この記事ではアジの栄養価について解説します。

アジの栄養価

たんぱく質、脂質(DHA、EPA)、ビタミンB2が豊富です。

不飽和脂肪酸:DHA、EPAが豊富

アジには魚類に特徴的な不飽和脂肪酸:DHA、EPAが豊富です。

血栓予防や血中の中性脂肪コントロール効果が期待される成分です。

DHA、EPAについてはこちらの解説記事も併せてどうぞ。

良質とタンパク源として

アジは良質のたんぱく質を多く含みます。たんぱく質代謝を促すビタミンB2も豊富です。

焼いてほぐして、お刺身でも楽しめる

犬に与える場合は、アジを焼いて骨を取り除き、ほぐしてご飯にのせるのが初心者にはおすすめです。

また骨を取り除いた状態でお刺身でも。

まとめ

私たちに身近なアジは犬にとっても栄養面デメリットが多い魚です。

良質のタンパク源として、DHA、EPAの供給源として。

焼いてよし、お刺身でもOKです。

ビタミンE | 犬の手作りごはん栄養学

過酸化脂質の生成を抑え、細胞の老化を防ぐ働きで注目される。血行促進作用があり、体の冷えを改善する脂溶性ビタミン

強力な抗酸化作用を持つ

ビタミンE強力な抗酸化作用を持つため、食品添加物として食品の酸化防止目的でも使用されます。

酸化防止剤として点火されているビタミンEは時間の経過とともに減っていきます。

そのため食品に含まれる酸化防止剤としてのビタミンEを、体内へのビタミンE供給源として捉えることはできません。

あくまでも食事から摂取することが大切です。

ビタミンEは体内に臓器、組織にも多く分布しています。

ビタミンA、Cと同時摂取すると相乗効果で抗酸化力アップ

同じく抗酸化作用を持つビタミンA、Cと同時摂取すると抗酸化力がアップします。

この3つをまとめてビタミンACE(エース)と呼ぶこともあります。

細胞膜の酸化を防止

細胞を包む細胞膜はリン脂質でできていますが、これは参加しやすい性質を持ちます。リン脂質が参加すると過酸化脂質が作られ、これが過剰になると細胞の老化に繋がると考えられています

ビタミン Eには細胞膜の酸化を防ぐ働きがあります。

血行促進

ビタミンEは抹消血管を拡張し、血行を促す働きを持ちます。

不足すると

細胞、血管の老化、生活習慣病のリスク拡大。

過剰症

過剰症の心配は、ほぼないと考えられています。

多く含む食品

ビタミンE植物オイルに多く含まれます。特にひまわり油、アーモンドオイル、サフラワーオイル、コーン油に多く含まれます。

かぼちゃにも多く含まれます。

ビタミンについての基本情報を知りたい場合はこちらの記事も参考に。

ビタミンD | 犬の手作りごはん栄養学

ビタミンDカルシウムとリンの吸収を助けます。強いを作るのに欠かせない脂溶性ビタミンです。

血中カルシウム濃度の調整も行なっています。

犬は人の24倍のカルシウムが必要

犬は体重1kgあたりの比較で24倍のカルシウムを必要とします。

カルシウムは吸収されにくいミネラルですが、ビタミンDと一緒に摂取することで吸収率が上がります。

犬の骨の健康維持にビタミンDは欠かせないビタミンです。

犬は紫外線を浴びてもビタミンDを作り出せない

人と異なり、犬は紫外線を浴びても皮膚でビタミンDを合成することができません。食事からしっかり摂取する必要があります。

ビタミンDは小腸でカルシウムとリンの吸収を助ける

ビタミンDの助けを借り、カルシウムとリンが小腸で吸収されると血中カルシウム濃度が上がります。

血中カルシウム濃度が上がると、カルシウムが骨や歯に定着します。

ビタミンDは血中カルシウム濃度を一定に維持する役割も担っています。

不足すると

ビタミンDの不足はカルシウムの吸収を妨げ、健康な骨や歯が維持できなくなります。

過剰症

吐き気を伴う高カルシウム血症動脈硬化腎機能障害などの原因になります。

ただし、通常の食生活では過剰症の心配はありません。

多く含む食品

イワシに多く、特に魚の皮部分に多く含まれます。

犬に与える際はも与えることでビタミンDを摂取できます。

卵黄にも多く含まれています。

植物性食品ではきのこに多く含まれますが、犬の場合、きのこは消化不良となり嘔吐するケースが多いためおすすめではありません

動物性の食品から無理なく摂るのがおすすめです。

ビタミンA | 犬の手作りごはん栄養学

ビタミンA皮膚、粘膜、目の健康に欠かせないビタミン。強い抗酸化力を持ちます。

脂溶性ビタミンに分類されます。

この記事ではビタミンの働き、効率的な摂取方法、多く含まれる食材について解説します。

ビタミンAには様々な形がある

体内でビタミンAとして働くものをまとめてビタミンAと呼びます

カロテン(植物性食品)

カロテンは植物に含まれる成分です。

代表的なのは緑黄色野菜に含まれるβ-カロテン犬や人の体内で必要に応じてビタミンAに変換され使用されます

β-カロテンはそれ自体が強い抗酸化力を持ちます。

体内の酸化を防ぎ、老化を遅らせる抗酸化成分としての働きが注目されています。

レチノール(動物性食品)

動物性食品にはビタミンAレチノールの形で含まれます。レチノールが過剰摂取すると体内に蓄積され、過剰症を起こすと言われます。

但し、過剰症についてはかなり偏った食事を長期間続ける、サプリメントの容量を超えた過剰摂取などかなり特殊な状況でなければ起こりません。

犬で心配されるのがレバーの過剰摂取によるビタミンA過剰症です。

レバーの中では鶏レバーがビタミンA含有量の高さで知られます。

鶏レバーに関しては、犬に安全な量を知って与えることが大切です。詳しくは下記の記事で解説しているのでご参考に。

過剰症

動物性レチノールを過剰摂取すると、妊娠中の胎児に先天性異常が起こる場合があります。

レバー類に取りすぎには注意が必要です。

これ以外では頭痛、吐き気などの症状が見られる場合があります。

なお、β-カロテンには過剰症の心配はありません。

欠乏症

ビタミンAはとの関わりが深いビタミンです。

ビタミンAが不足すると視覚障害を起こすケースがあります。

また口、鼻、喉、消火器など粘膜の健康を保つのにビタミンAは欠かせません。

鼻、喉の粘膜は外部から侵入する異物や病原菌から体を守る上で大切なゲートの役割を担っています。

そのためビタミンAが不足すると風邪などの感染症にかかりやすくなるとされています。

ビタミンAを多く含む食品

動物性食品では鶏レバー、豚レバー、銀ダラに多く含まれます。

植物性ではにんじん、かぼちゃなどの緑黄色野菜に豊富です。

植物性の食品の場合、ビタミンA吸収率を上げるためには油と一緒の調理がおすすめです。

にんじん、かぼちゃの詳しい解説は下記の記事もあわせてどうぞ。

ビタミンの基本を知りたい方はこちらもどうぞ

ビタミン | 犬の手作りごはん栄養学

犬の体の機能調整や維持に欠かせない成分です。

ビタミンには多くの種類がありますが、ここではまずビタミンとは何か?という基本を解説します。

ビタミンは三大栄養素をエネルギーに変える

糖質、脂質、タンパク質の3つの栄養素はエネルギーとして利用できるため三大栄養素と呼ばれます。

この三大栄養素をエネルギーに変えるため、体内では代謝が起こります。その際、酵素の助けを必要としますが、その酵素の働きをさらに助けるのがビタミンです。

酵素の働きを助ける物質を補酵素と呼びます。ビタミンの中には補酵素として働くものがあります。

体で作り出せないビタミンは食事から摂取する必要がある

体が必要とするビタミンはごく少量ですが、体で作り出せないビタミンは必ず食事からとる必要があります。

例えば糖質の代謝にはビタミンB1が必須です。糖質を多く摂取するとビタミンB1がどんどん消費されます。

ビタミンB1が不足するといくら糖質を摂取しても効率よくエネルギーに変えることができません。

そのため、体がだるい、疲れやすくなるなどの体調不良が起こります。

ビタミンは不足すると体調に不調を引き起こす物質でもあります。

さてこのように言うと「手作りごはんで犬に必要なビタミンをちゃんと摂取することができるだろうか?」と心配する方も多くいます。

結論から言うと、ビタミンは肉、野菜、穀類など様々な食材に含まれているので「極端な偏りなく」色々食べていれば、ビタミンが不足することはありません。

偏食をしないことが結果としてリスクヘッジにつながります。

ビタミンは13種類ある

13種類あるビタミンは水溶性、脂溶性に分けられます。

脂溶性ビタミン

油に溶ける性質のあるビタミンです。

  • ビタミンA
  • ビタミンD
  • ビタミンE
  • ビタミンK

体脂肪に溶け込み体に蓄積される性質を持ちます。

そのため過剰に摂取すると過剰症につながるのでは?と心配されますが、通常の食生活では過剰症の心配はありません。

過剰症はサプリメントの過剰摂取や、特定の食品のみに偏った食生活を長く続けることで報告される例がほとんどです。

犬の場合、レバーに含まれるビタミンAが過剰症を起こすのではないか?と心配されることがあります。

これについては下記の記事に詳しく書きましたので参考にしてください。

水溶性ビタミン

水に溶ける性質のあるビタミンです。

  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ナイアシン
  • ビタミンB6
  • ビタミンB12
  • 葉酸
  • パントテン酸
  • ビオチン
  • ビタミンC

水に溶けやすい分、一度に大量に摂取しても不要な分は尿として排泄されます。

ビタミンの特性を知り、上手に手作りごはんに活用しよう

ビタミンには様々な特徴があり、どのような食材に含まれているかも異なります。

そこで飼い主さんがビタミンの特性を知り、食材の選択や調理に生かすことが、犬の食事の栄養バランスをとることにつながります。

例えば、脂溶性ビタミンは油に溶ける性質を生かし、ビタミンA、Eを多く含む緑黄色野菜は油と炒めることでビタミンの吸収率を上げることができます。

水溶性であるビタミンCは水に溶ける性質があるため、茹でる、煮るという調理法では煮汁にビタミンCが溶け出します。

その場合は、煮汁ごと食べるメニューを組む、または茹で時間は短時間にとどめできるだけビタミンCの損失を防ぐなど調理法の工夫で、犬の手作りごはんの栄養価を高めることができます。

またビタミンは他の栄養素の吸収にも大きく関わっています。

ミネラルであるカルシウムは、体に吸収されにくい成分ですが、ビタミンDと一緒に摂取することで吸収率を上げることができます。

犬は人間の24倍のカルシウムを必要とします(体重1kgあたりの要求量で比較)。

魚のイワシはビタミンDを豊富に含みます。このイワシを骨まで柔らかく煮て食べさせることで、犬にとって吸収しやすいカルシウム源となります。

ぜひビタミンについて知り、犬の食事から犬の健康を守るメニュー作りに役立ててください。

犬に小豆は与えてもいいですか?【初心者向け】

和菓子にも使われる小豆は栄養価も高く、利尿作用のある成分を含みむくみ防止に最適です。

犬にもお粥として米と一緒に炊くなど、体の調子を整える食材として利用可能です。

この記事では、小豆の栄養価について解説します。

犬に小豆?いいんです!栄養価の解説

犬に小豆という発想がそもそもなかった、という方は多いです。

小豆=和菓子の餡、というイメージが強いせいか、小豆は砂糖と煮るものと思われています。

しかしながら小豆はお粥として米と一緒に炊く、かぼちゃと一緒に炊くなど甘みを加えなくても美味しく食べられる豆です。

栄養価の高い小豆

たんぱく質、脂質、ビタミンB1、B2、カリウム、食物繊維が豊富。

疲労回復、便秘予防に。

むくみ防止に小豆サポニン

小豆には小豆サポニンが含まれます。

小豆サポニンには利尿効果があります。

漢方でも小豆は体内の余分な水分を排泄し、むくみを解消する食材として扱われます。

大豆サポニンは茹でこぼすと、茹で汁と一緒に流れてしまいます。調理は煮汁も一緒に食べられるようにします。

犬におすすめ、小豆粥

米1/2合、小豆1/2合を800ccの水で柔らかくなるまでコトコト煮ることで、小豆粥を作ることができます。

水分をたっぷり含んで柔らかくなった小豆粥は、病気の回復期やシニア犬におすすめのメニューです。

胃腸の調子が悪い時は、小豆粥にかつお節を加えたお粥もおすすめです。

まとめ

小豆は犬におすすめの栄養豊富な豆類です。

柔らかく煮ることで、犬も美味しく食べられます。

小豆の利用は病気療養中で、薬の副作用などで体がむくみがちの犬にもおすすめです。

ぜひ美味しく食べさせてあげてください。

犬におすすめの魚「イワシ」【初心者向け】

イワシは世界中で食べられる魚です。栄養豊富で身近な魚。もちろん犬にもおすすめです。

焼き物、煮物、刺身、骨まで柔らかく煮て丸ごとなど、食べ方のバリエーションも豊富。

この記事ではそんなイワシの栄養価について解説します。

イワシの栄養価

EPA、DHAといった不飽和脂肪酸が豊富。

良質なたんぱく質、鉄分、カルシウム、ビタミンB群、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが豊富。

不飽和脂肪酸:DHA、EPAも豊富に含みます。

青魚に特徴的なEPA、DHA

EPA、DHA血栓予防血中の脂質コントロールの効果が期待される成分です。

詳細は下記の記事を参照してください。

カルシウムはビタミンDとセットで

イワシは骨まで柔らかく煮ることで丸ごと食べられる魚です。

骨ごと食べればカルシウムの補給にもなります。

カルシウムの吸収にはビタミンDの存在か欠かせません。カルシウムとビタミンDを同時摂取すると、カルシウムの小腸での吸収率が上がります。

骨ごと食べられる「つみれ」もおすすめ

骨までしっかり挽いたつみれは調理のしやすさからもおすすめです。

大根、にんじんなどの野菜と一緒の煮て、スープごとご飯にかける「つみれご飯」も犬は喜びます。

まとめ

イワシは青魚の仲間。EPA、DHAの貴重な供給源。

良質のタンパク源であり、カルシウムビタミンDも豊富。

骨まで柔らかく煮て丸ごと、骨ごと挽いてつみれにするなど、丸ごと食べられる調理法がおすすめです。

犬に大豆ってどうなの?与えてもいいの?を解説【初心者向け】

私たちにとって身近な食物「大豆」。豆のままで、加工食品として様々な形で私たちは大豆製品を口にしています。

そんな大豆。犬に与えても果たして大丈夫なのでしょうか?

大豆の栄養価、犬に与える際の注意点をこの記事では解説していきます。

大豆の栄養価

大豆にはタンパク質のほか、食物繊維ビタミンB1、E、イソフラボン、大豆サポニンが豊富です。

利用効率の良いタンパク質が豊富

大豆はよく「畑の肉」と呼ばれます。

これは肉類に匹敵するほど良質なタンパク質を含んでいるためです。

通常、植物に含まれるタンパク質はアミノ酸バランスに偏りがあり、体内での利用効率が低いのが一般的です

アミノ酸のバランスを評価する数値「アミノ酸スコア」を比較すると、利用効率が良くアミノ酸バランスが取れている鶏卵を100に対し、小麦は50です。

同じ植物性の食品でも、大豆はアミノ酸スコア100で肉や卵と比べて劣りません。

大豆が畑の肉と呼ばれるのはこのためです。

豊富なビタミン類

糖質をエネルギーに変えるのに欠かせないビタミンB1、抗酸化作用の強いビタミンEも豊富です。

イソフラボン

植物の色素、アク、渋み、苦味成分で多くが抗酸化作用を持つ成分のグループをポリフェノールと呼びます。

イソフラボンはこのポリフェノールの一種です。

女性ホルモン:エストロゲンに似た働きを持ち、更年期障害解消に期待が持たれる成分です。

大豆サポニン

植物に含まれるアク(発泡成分)の一種です。

抗酸化作用が期待される成分です。

大豆は犬に与えていいの?→形状によります

大豆は犬に食べさせても良い食品です。

しかしながら与え方には注意が必要。以下解説です。

大豆は必ず加熱

基本事項として、大豆に限らず豆類は基本、加熱して与えるのが大前提です。

ゆで大豆、枝豆、炒り豆などは消化が悪い

ゆでた大豆はそのままだと犬には消化がしにくい食べ物です。

犬は食事をほぼ丸呑みする生き物です。ゆで大豆はそのままで固く、もともと消化がしにくい食物です。さらに丸呑みなので丁寧に咀嚼されることはほぼありません。

ゆで大豆は犬にとって、非常に消化が悪いためおすすめの調理法ではありません。

枝豆、炒り豆なども同様です。

加工食品は犬でも消化がしやすく、大豆の栄養素を取り込みやすい

納豆、豆腐などの加工食品は犬にもおすすめです。

納豆は最大限におすすめ

大豆の加工食品の中でも、納豆は最もおすすめの食品です。

納豆は大豆のタンパク質を微生物によって分解させた食品です。そのため、質の良い大豆のたんぱく質が犬にも利用しやすいアミノ酸の形に変えられており、犬の体内でも利用がしやすいです。

納豆に形状も様々ですが、犬の場合はひきわり納豆を利用することでより消化しやすい形で大豆を摂取できます。

豆腐も犬にはおすすめ

豆乳から作る豆腐は、大豆の栄養価はほぼそのままで消化の良い食材です。犬の手作りごはんにも利用できます。

豆腐の場合も手作りごはん初心者の方は、加熱して与えるのが良いでしょう。

ひき肉と合わせて、スープなど犬の手作りごはんに気軽に取り入れてみてください。

大豆アレルギーがある場合は、与えない

大豆にアレルギー反応を示す犬もいます。これは人間も一緒です。

アレルギーがある場合は当然ですが、与えてはいけません。

結論

大豆は良質のたんぱく質を含む、犬にもメリットが多い食材です。

一方で形状によって消化のしやすさが異なります。

犬は食事をほぼ丸呑み、という性質を考えると、ゆで大豆、炒り大豆、枝豆はおすすめの食べ方ではありません。

豆乳を固めた豆腐、発酵により消化がしやすくなった納豆の利用が犬にはおすすめ。