Office Guriの諸橋直子です。
新しい犬の手作りごはん動画を公開しました。今回は砂肝1kgをまとめ買いしたので、砂肝レシピです。
鉄分が多く、低脂肪、高タンパクな「砂肝」。「トマト」+「ミックスビーンズ」と合わせてイタリアン風に仕上げました。ぜひご覧くださいね。
というわけで今回は「鉄分」のおはなし。
続きを読むOffice Guriの諸橋直子です。
新しい犬の手作りごはん動画を公開しました。今回は砂肝1kgをまとめ買いしたので、砂肝レシピです。
鉄分が多く、低脂肪、高タンパクな「砂肝」。「トマト」+「ミックスビーンズ」と合わせてイタリアン風に仕上げました。ぜひご覧くださいね。
というわけで今回は「鉄分」のおはなし。
続きを読むOffice Guriの諸橋直子です。日本アニマルウェルネス協会認定「ホリスティックケア・カウンセラー」、愛玩動物飼養管理士2級の有資格者です。
犬の手作りご飯歴15年になります。
さて犬の手作りご飯初心者の方の中には
「素人の手作りごはんで、犬に必要なタンパク質をちゃんと賄えているんだろうか?」
と不安を感じる方が、結構な数いらっしゃいます。
そこで今回の記事では「手作りごはんでタンパク質が足りているかどうか?をどこで判断すればいい?」をテーマに解説していきます。
「食事からタンパク質は、どのくらいの量を与えれば問題ないのか」についても基本の考え方を解説していくので、参考にしてください。
続きを読む「心臓病の愛犬の健康を考えて、体に良いと言われている納豆を与えています。ところが先日、友人から『人の場合は心臓病だと納豆を与えてはいけないんだよ?あなたの犬は大丈夫?』と聞かれました。犬の場合も良くないのでしょうか?」
続きを読むタンパク質は体を作るのに欠かせない栄養素です。健康な皮膚、被毛、爪を作るのに欠かせません。
酵素、抗体などの材料にもなります。
タンパク質は体を作る主成分、エネルギー源にもなり1gあたり4kcalの熱量を持ちます。
タンパク質を構成する成分は「アミノ酸」と呼ばれます。生物界には20種類のアミノ酸があります。
このうち、体では合成できない、または合成できても僅かなため、必ず食事から摂取する必要のあるものを「必須アミノ酸」と呼びます。
必須アミノ酸の種類は動物によって違います。人は9種類、犬は10種類です。以下に犬の必須アミノ酸を挙げます。
食物に含まれる必須アミノ酸のバランスが良いと、体内で消化・吸収された際に効率よく利用することができます。
逆に、人の10種類のアミノ酸のうち、9種類をバランスよく含んでいても、1種類のみ含有量が低いアミノ酸があるだけで、全体の利用効率がその「含有量が低いアミノ酸」に引っ張られる、ということです。
これは必須アミノ酸のバランスが悪いと体内で効率よく利用することができないことを意味します。
そのため、犬の手作りごはんを考える場合、アミノ酸バランスが良いたんぱく質=良質のタンパク源を選ぶことが大切です。
たんぱく質の「質」を示す指標に「アミノ酸スコア」があります。これは人の必須アミノ酸がその食品にバランスよく含まれているか?を示す指標です。
人の必須アミノ酸をバランスよく、必要量を満たしているものを「100」とします。満たしていない食品の場合、数値が低くなります。
アミノ酸スコア100の食品例:
犬の必須アミノ酸は「人:9種類+アルギニン」です。
そのため、犬のために良質のたんぱく源を選ぶ際は、「アミノ酸スコア」も参考になります。アミノ酸スコアが高い食品は、犬にとってもアミノ酸バランスが優れている場合がほとんどです。
良質のタンパク源を犬に選びたい場合は、上記の食材リストを参考にしてください。
アミノ酸バランスが悪い食材についても、他の食品と食べ合わせることでバランスを満たせます。
食材の価値はアミノ酸のバランスのみで決まるものではないので、あまり神経質にならないよう、おおらかに捉えることも大事です。
例えば「白米」はアミノ酸スコアが「65」と低く、「リジン」というアミノ酸の含まれる量が少ないため、それが全体のアミノ酸利用効率を下げています。
納豆は「リジン」を多く含みます。犬に納豆ご飯を食べさせている飼い主さんは多くいますが、これは白米のアミノ酸バランスの不足を補うとても良い食べ方です。
今回はたんぱく質を例にとり、そのアミノ酸バランスの視点で解説していますが「様々な食材を偏りなく食べる」ことは、たんぱく質に限らず、他の栄養素の不足も補える、最も栄養の偏りリスクを避ける食べ方です。
犬の手作りごはんも、様々な食材を偏りなく食べることで必要な栄養素を摂取できます。
これは手作りごはんを考える上で大切なポイントなので、ぜひ覚えておいてください。
たんぱく質はたくさんのアミノ酸がつながってできています。このアミノ酸同士の結合が消化によって断ち切られ、アミノ酸1〜2個がつながった程度まで分解されます。そこで初めて小腸から体内に吸収されます。
アミノ酸は体内に吸収されてのち、必要に応じて毛、爪、被毛、筋肉、臓器などに作りかえられます。
体の中で様々な反応が行われる際に必要な「酵素」、体を異物や病原体から守る「免疫抗体」もたんぱく質を材料としています。
「神経伝達物質」や体の生理機能を調整する「ホルモン」もたんぱく質を材料とします。
たんぱく質は脂質と異なり、余剰分を体内に備蓄することが基本的にできません。そのため、食事から適度に摂取することが大切です。
食事からエネルギー源となる糖質や脂質が極端に不足すると、体は体内のたんぱく質を「糖」に変え、利用しようとします。
これを「糖新生(とうしんせい)」と呼びます。
極端な糖質制限や脂質制限は、かえって体の筋肉などのたんぱく質を減らしトラブルの元になるため注意が必要です。
詳しくは「糖質」の項目も合わせて参考にしてください。
糖質は犬の体を動かすメインとなるエネルギー源です。脳、神経の働きを正常に保つためにも必要な栄養素です。
糖質はご飯、パン、イモ類などに多く含まれます。単糖類、二糖類、多糖類などの種類に分かれます。
糖質は体内で消化され、グルコース(ブドウ糖・単糖類)としてエネルギーとして利用されます。
糖質はどの種類でも、体内では最終的にグルコースとして代謝が行われます。
グルコースは血液に乗って全身をめぐり、細胞や神経組織、赤血球などに利用されます。生物の生命維持に欠かせない物質です。
糖質は素早くエネルギーに代わる利用効率の良いものですが、一度に過剰摂取すると脂肪として蓄積されます。
犬は糖質を含んだ食事にも十分適応しています。消化、吸収も問題なく行えます。与えてはいけないというものではありません。
犬はタンパク質、脂質もエネルギーとして利用しますが、糖質はすぐにエネルギーに変えることのできる効率の良いエネルギー源です。
がん細胞は糖質をエネルギー源とするため、犬に糖質を与えると「がん」の原因となる、または「がん」の信仰を早めるという説がありますが、これは明らかな誤りです。
体内では「がん細胞」に限らず、正常な細胞や神経細胞、赤血球なども糖質=グルコースをエネルギー源として利用します。全身に酸素を運ぶ赤血球はグルコース以外はエネルギー源として利用できません。
そのため、栄養学的に誤りである「糖質断ちは、がん細胞に打撃を与える」「糖質を与えると、がんの直接の原因となる」を信じて極端な糖質制限を行なった場合、体の他の正常な細胞までもエネルギー不足に陥る危険があります。
体内で極端に糖質が不足した場合、体は生命維持に必要な糖を自ら生み出すよう働きます。その再起利用されるのが体内の「タンパク質」です。タンパク質でできた筋肉を減らし、そこから糖を生み出そうとする作用が起こります。
これを「糖新生」と呼びます。
筋肉を減らすことは体の動きを制限し、代謝を下げ、これらは全て健康上のデメリットにつながります。
誤った健康情報は返って犬の健康を害するので注意が必要です。
ご飯、うどん、パスタ、パン、イモ類、果物などに多く含まれます。
糖質、脂質の代謝を助けるミネラル。
体内で血糖値をコントロールするホルモン「インスリン」。このインスリンの働きを活性化するのにクロムが欠かせません。
またクロムは脂質の代謝を高める働きも担っています。
インスリンの働きが悪くなり、高血糖になりやすくなります。
通常の食事では過剰症の心配はありません。
クロムは多くの食品に含まれます。特に含有量が多いのは魚介類、海藻類、肉類です。
セレンは体内に含まれる量はわずかですが、抗酸化作用があり老化防止作用が期待されるミネラルです。
セレンは日本の土壌に多く含まれます。日本の土壌で育てられた作物に豊富に含まれ、魚介類にも豊富です。
そのため、身近で取れた作物や魚を食べていれば犬も十分な量を摂取できます。
私たちの体の細胞膜には不飽和脂肪酸が多く含まれます。不飽和脂肪酸は酸化しやすい性質があります。
細胞膜の酸化により「過酸化脂質」が生まれると細胞が老化しやすくなると言われています。
この過酸化脂質を分解する酵素の成分としてセレンは重要な役割を担っています。
単独でも強い抗酸化作用を発揮するが、ビタミンC、ビタミンEと共に摂取するとさらに強い抗酸化作用が期待できる。
心筋や筋力の低下。
セレンは毒性が強いミネラルでもあります。過剰摂取は吐き気、下痢、肌荒れなどの症状となって現れます。サプリメントでの大量摂取には注意が必要です。
魚介類、穀物、野菜類に豊富です。特に玄米、小麦胚芽に多く含まれます。
骨の形成を助け、活性酸素から細胞を守る抗酸化作用成分の材料になる。
マンガンはカルシウム、リンと共に骨の形成を促します。
マンガンは糖質、脂質、タンパク質をエネルギーの変える酵素の材料になります。
私たちの体内では常に活性酸素という物質が発生しています。
活性酸素は外部からの異物の排除の当たるなど、体にとってメリットをもたらすと同時に細胞膜を酸化させるというデメリットも持ち合わせています。
このデメリットを通常は抗酸化作用のある酵素で無害化していますが、マンガンはこの酵素の構成成分になります。
通常の食生活で不足する心配はありません。成長期に不足すると発育不全の原因になります。
余分は排泄されるため、過剰症の心配はありません。ただし、サプリメントの誤食による大量摂取では中毒が起こる場合があります。
マンガンは土壌に多く存在するミネラルです。そのため植物性食品に多く含まれます。
小豆、大豆、玄米、ごまなどに多く含まれます。
動物性食品にも含まれますが、ごくわずかです。
別名ヨード。代謝を促す甲状腺ホルモンの材料となるミネラルです。
甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは、糖質、タンパク質、脂質の代謝を高める働きがあります。成長を促し、皮膚や被毛を健康に保つのに欠かせないものです。
この大切な甲状腺ホルモンの材料として、ヨウ素は欠かせない存在です。
ヨウ素が欠乏すると甲状腺腫を引き起こします。しかし海産物を適度に摂取することでヨウ素は十分補えるため、不足の心配はありません。
参考:アブラナ科の野菜(ブロッコリなど)を摂取すると、ヨウ素の吸収が阻害されて甲状腺機能低下症になることを心配される飼い主さんがいらっしゃいます。
確かにアブラナ科の野菜をはじめとする、いくつかの食品にはヨウ素の吸収を阻害する成分が含まれますが、通常の食事量程度の摂取では問題ありません。
詳細は下記の記事内「アブラナ科の植物がなぜ、犬にダメと言われるのか?」も併せてご参照ください。
通常の食事で過剰症の心配はありません。
こんぶ、わかめ、海苔などの海藻類、魚介類に多く含まれます。
海藻類は犬の体に良いものですが、種類によっては消化しにくいものもあります。こんぶ、わかめは細かく刻み、加熱して与えるなど調理の工夫が必要です。
ヘモグロビンの合成を助ける、貧血予防のミネラル。
銅は赤血球のヘモグロビンが作られる際、必要な酵素の成分になります。ヘモグロビンの材料は鉄ですが、鉄が十分でも銅が不足していると、正常にヘモグロビンが作られなくなります。
貧血の原因となるので注意が必要です。
銅は体の中で働く酵素の成分になります。血管壁や骨を作るコラーゲンを合成する際必要な酵素の成分にもなります。そのため血管や骨の健康維持にも欠かせないミネラルです。
貧血、白血球の減少、骨の異常、動脈硬化の原因になる。
通常の食事で過剰症の心配はありません
魚介類、レバー、大豆製品に豊富です。