犬の手作りごはん お勧め食材

犬の手作りごはんに「牛肉」はおすすめ!栄養と部位別活用方法の解説【初心者向け】

みんな大好き!牛肉!焼肉で人気の「牛肉」は犬も大好き。ペットフードの原材料としても使われます。

ここの記事では「牛肉の栄養価」「部位別の特徴と使い分け」について解説します。この記事を読むことで、「牛肉」をどのように犬の手作りごはんに取り入れれば良いか?がわかります。

牛肉の栄養価

牛肉はタンパク質の宝庫です。鉄分も豚肉と比較すると多く含むため貧血防止にも役立ちます。牛肉に含まれる栄養素についてみていきます。

タンパク質

牛肉に含まれるタンパク質は「アミノ酸のバランス」がよく、犬の体内でも利用しやすいのが特徴。

アミノ酸の1種「カルニチン」も豊富です。このアミノ酸は筋肉の動きに伴い脂肪を燃焼させる働きがあります。ダイエット中の犬におすすめ。

脂質

牛肉は部位によって脂質の含有量が異なります。脂質の多い部分はコクがあり濃厚な味わいです。ただし、犬は大量の脂肪を摂取すると「急性膵炎」を発症する場合があります。食べさせる部位は慎重に選ぶ必要があります。

急性膵炎については→犬の手作りごはん「食べさせてはいけないもの10のリスト」【初心者向け】も併せて参考にしてください。

亜鉛

亜鉛は体内で「酵素」の働きを助ける「補酵素」の成分になる大切なものです。不足すると味覚障害になります。

牛モモ赤身肉は特に亜鉛含有量の高い部位です。

血液中の赤血球にある「ヘモグロビン」の成分として必要とて必要不可欠。全身に酸素を運びます。貧血防止にも役立ちます。

鉄は牛モモ赤身肉に多く含まれます。

ビタミンB12

赤血球の生成に必須な「赤いビタミン」です。

基本的に動物性食品にのみ含まれます(例外は海苔)。牛肉側の肉類と比べると、ビタミンB12を多く含みます。

部位別の特徴と栄養価

牛肉は柔らかい部分、硬い部分、脂肪分の多い、少ないで調理法、用途が変わります。愛犬の体の状態に合わせて選んでください。

ロース

霜降りになりやすい部位。柔らかく美味しい部分だが脂質も多い。与える場合は量の調整を。

バラ

赤身と脂肪が層になっている。肉じゃがの材料としても使用される。

濃厚な味わいで焼肉で人気。但し、脂肪分が多いため犬に大量の与えるのは避ける。

もも

脂肪分が少なく、固まりで売られていることが多い。ローストビーフやシチューによく使われる。

初心者が犬の手作りごはんに「牛肉」を利用する場合は「赤身のもも肉」がおすすめ。少し大きめに切って歯ごたえを楽しむステーキ風にすると犬が喜んで食べる。

鉄分、ビタミンB12の含有量も高い。

スネ肉

どっしりと濃厚な味わいのある出汁が取れる部位。固く筋が多いが、柔らかく煮込むことで美味しくなる

犬の手作りごはんでは野菜と合わせてポトフ風にするのもおすすめ。圧力鍋を利用すると短時間で柔らかくできる

すじ(牛すじ)

硬い部位ですが、和やらかく煮込むことで濃厚な味わいとプルプルとしたゼラチン質の食感を楽しめます。冷えて固まると煮こごりに。犬も喜んで食べます。

圧力鍋を使うと、牛すじも美味しく手軽に食べられます。大根と合わせる、そのままご飯に煮こごりとして載せるなど、犬が喜んで食べてくれます。

レバー(肝臓)

タンパク質、ビタミンA、B2、鉄分が多い部位です。レバーによりビタミンA過剰症が心配な方はこちらもご参考に→犬にレバー、あげすぎるとビタミンAの過剰症になるって本当?を解説【初心者向け】

レバー類の中では鶏、豚と比べてもっともビタミンA含有量が少ないのが牛レバーです。

調理時は血抜きをしっかりと行い、炒めるのがおすすめです。

まとめ

牛肉は鉄分、タンパク質を多く含み、特に成長期の犬、貧血気味の犬シニア犬におすすめです。

部位によって栄養素の含有量が異なるため、貧血防止にはレバーやもも肉、濃厚な味わいを煮込みでという場合は牛スネ、牛すじなど使い分けましょう。

犬に豚肉を与えてもいいの?栄養素とおすすめ部位、与える際の注意点を解説【初心者向け】

犬に豚肉をあげてもいいのか?という疑問にこの記事では回答していきます。

結論をはじめに3つ。

  • 豚肉は与えても大丈夫。ただし必ず加熱しよう
  • 豚肉の脂身が多い部位は要注意。多量の脂身は急性膵炎の原因になります。
  • 豚肉は疲労回復ビタミンB1がダントツに多い!部位別の特徴を理解して活用しよう。

豚肉をあげてもいいの?あげても大丈夫。

そもそも豚肉を犬にあげていいの?と心配する手作りごはん初心者の方もいます。

ペットフードでチキンやビーフは見かけるが、ポークと名前がついた製品は見かけない」という理由から「豚肉そのものが犬に有害なのでは?」という誤解が生まれているようです。

ポーク主体のドライフードは存在します。それと「チキン」「ビーフ」と製品名にうたっている製品の原材料をチェックしてみてください。かなり割合で「ポークエキス」と書かれています。

つまり豚肉由来の原材料はペットフードにも利用されているということ。豚肉自体は犬に与えても問題ない食材であることがこれでわかります

ただし、必ず加熱しよう。

豚肉自体は犬に何らかの害を与えるものではありません。ただし、生の豚肉は寄生虫や病原体に汚染されている可能性があります

カンピロバクター、トキソプラズマ、リステリアなど豚肉汚染に関わる病原体は多くあります。これらの病原体はもともと豚自体が持っているもの、食肉処理の段階で汚染されるケースなど様々です。しっかりと加熱調理することで病原体を死滅させることができます。

よく「豚肉は病原体の汚染がひどいのでペットフードには向かない」という誤った記述が見られます。確かに豚肉が病原体に汚染されるケースは多いですが、加熱処理をしっかり行えば食中毒にはなりません

加熱調理の重要性はこちらの記事でも詳しく解説しています→犬に生肉を与えてもいいですか?与えるべき?その前に!生肉潜むリスクをちゃんと知っていますか?【初心者向け】

脂身に注意しよう

犬に一度に大量の脂身を与えると急性膵炎の原因になる場合があります

豚のバラ肉、豚トロと呼ばれる部位は脂肪分が高く要注意です。与える場合は脂肪が多すぎない部位を選んで与えるようにしましょう。

犬の手作りごはん「食べさせてはいけないもの10のリスト」【初心者向け】もあわせてご参考に。大量の脂肪を犬に与える危険性について解説しています。

豚肉の栄養素

肉類の中でも「ビタミンB1」の含有量がダントツに多く牛肉の約10倍。

ビタミンB1」は糖質をエネルギーに変えるのに欠かせないビタミンです。不足すると体がだるい、疲れが取れないなど体調不良にもつながります。脳や神経を正常に保つためにも必要です。

ビタミンB1」はヒレ肉での含有率が高く、脂肪もほとんどなくヘルシーな部分です。

それ以外では、タンパク質、脂質、ビタミンA、B2、ナイアシン、鉄、リン、カリウムなどを含みます。

部位別の解説。体調や目的によって使い分けよう。

豚肉は部位によって脂肪の量やビタミンB1の含有量が変わります。目的別に使い分けましょう。

もも

柔らかい赤身で脂肪が少ないのが特徴です。ヒレに次いでビタミンB1を多く含みます。ダイエット中、脂身を食べると下痢をする、という場合は脂身を除いて与えましょう。

焼くことで肉そのものの味を楽しめる部位です。炒める、焼くなどの調理法がおすすめです。手作りごはん初心者におすすめ

バラ

赤身と脂肪が層になり、旨味が強いのが特徴です。但し、脂肪分が多いため犬に大量に与えるのには向きません

ロース

豚肉の中で最も柔らかいとされる部位です。肉の外側に脂肪があり、旨味の元となります。

犬の手作りごはんでは、薄切り肉を焼く、厚切りの場合はスティック状にカットして焼く、煮込んで柔らかくするのもおすすめです。

ヒレ

ビタミンB1の含有量がトップ脂肪分も少なく犬にはおすすめです

運動をする犬、よく体を動かす犬には糖質とセットで与えると効率よく糖質をエネルギーに換え疲労回復にも役立ちます。

焼きすぎるとパサつくので、スープにして汁ごと食べるのがおすすめ。ビタミンB1は水溶性ビタミンです。茹でると水に溶け出します。そのため、茹でる調理法の場合は汁ごと食べるメニューにすると栄養の損失を防げます。

ハツ(心臓)

筋肉繊維質で独特の歯ごたえがあります。脂肪分が少なく、味は淡白。調理の際は十分な血抜きを。

炒める、焼く調理法がおすすめです。

レバー(肝臓)

豚肉の中で最もビタミンA含有量の多い部位。

レバー類の中でビタミンA含有量が最も高いのが鶏レバー>豚レバー>牛レバーの順。

レバーの過剰摂取によりビタミンA過剰症が心配な方はこちらの記事に詳しく書いたので参考に→犬にレバー、あげすぎるとビタミンAの過剰症になるって本当?を解説【初心者向け】

タンパク質、ビタミンB1、B2、鉄も多く含みます。

牛乳と合わせると臭みが抑えられます。炒め物にも。

まとめ

豚肉は疲労回復に良いビタミンB1を多く含む「元気」を作る肉。部位別の特性を理解し、よく加熱して用いる。

手作りごはん初心者におすすめの部位は脂肪分が少なめの「ヒレ」「もも」。まずは基本の「おじや」の鶏肉を豚肉に変えてみるところから始めよう→犬の手作りごはんレシピ「基本の鶏肉おじや」【初心者向け】

手作りごはん初心者はまず「鶏肉」を使ってみよう!鶏肉を栄養について解説【初心者向け】

手作りごはん初心者におすすめなのは「鶏肉」です。鶏肉は淡白で食べやすく、子犬からシニア犬、胃腸が弱い犬にも向いています

この記事では「鶏肉」の栄養を解説します。部位別の特徴、おすすめ調理法も紹介します。この記事を読むことで、犬の体調によって手作りごはんにどう「鶏肉」を使うか基本をマスターできますよ。

まずは鶏肉の栄養から

鶏肉に含まれる栄養素の代表は

  • たんぱく質
  • ビタミンA
  • ビタミンB群(B2・B6・パントテン酸)
  • ナイアシン

体を作るたんぱく質、目・皮膚・粘膜の健康を守るビタミンA、代謝を助けるビタミンB群を含みます。

リノール酸、オレイン酸など不飽和脂肪酸を多く含むのも特徴。リノール酸は動脈硬化の予防に、オレイン酸はLDL(悪玉コレステロール)の抑制、心疾患予防効果が期待される成分です

注意点:鶏肉は水分が多く、傷みやすい

鶏肉は傷みやすい肉でもあります。早めに使い切るのが得策。尚、鶏肉はサルモネラ菌汚染率の高い肉でもあります。鮮度にかかわらず、汚染度は

  • 鶏ミンチ肉: 33.5%
  • 鶏たたき:10.6%

と、かなり高め。

出典:鶏肉におけるサルモネラ属菌のリスクプロファイル改訂版を公表しました。

肉全般に言えることですが、必ず加熱して与えることが大切です。肉の加熱処理の重要性についてはこちらの記事も参照してください→犬に生肉を与えてもいいですか?与えるべき?その前に!生肉潜むリスクをちゃんと知っていますか?【初心者向け】

部位別の栄養と使い分け

鶏肉には以下の部位があります。

  • むね肉
  • ささみ
  • もも
  • 砂肝
  • レバー
  • 手羽

むね肉

皮を除くと脂肪分が少なく、低カロリー。淡白で柔らかい肉質です。あっさりしているのでどんな調理法にも向いています。

胃腸が弱い犬には小さく切って茹でる、煮る。ひき肉もおすすめです。元気な犬には少量の油で炒める、皮も一緒に焼くなどコクのある調理法がおすすめ。

ささみ

脂肪分がすくなるあっさりした味わい。タンパク質を豊富に含みます。柔らかいので茹でても美味しく食べられます。ダイエット中の犬におすすめ

もも

肉質は硬めでコクがあるのが特徴。骨つきのまま煮込むと骨のだしがしみ出て味わい深いスープに。犬に与える場合は必ず骨を取り除きます。

皮を取り除いても適度にコクがあり、煮込むにも向いています。野菜と一緒に煮込むことで柔らかく、美味しく食べられます。

砂肝

鶏の砂嚢と呼ばれる部位で、固くこりこりした食感が特徴。低カロリーでヘルシーです。噛みごたえがあるので犬の手作りごはんにメリハリをつけたいときにもおすすめです。

レバー

レバーはタンパク質、各種ビタミン、鉄分が豊富ですビタミンAの含有量はレバー類の中でもトップ

レバー類はビタミンAの過剰症が心配される食材でもあります。犬のて作るごはんとビタミンA過剰症についてはこちらの記事に詳しく書きました。

レバーには鉄分も豊富です。体に吸収されやすい「ヘム鉄」です。

手羽

手羽元と手羽先に分かれます。

手羽元はに気質が柔らかくジューシーです。手羽先に肉はほとんどありませんが、ゼラチン質が豊富です。コラーゲンやビタミン類を多く含みます。

手羽は大根と合わせて煮ることで、出汁が野菜に染み込みます。犬も喜んで食べるのと、手羽から染み出したコラーゲンが煮こごりになります。プルプルの煮こごりは犬も大好きです。

与える場合は必ず骨を外しましょう。

まとめ

手頃な価格、あっさりとした味わいでどんな犬でも食べやすい鶏肉は手作りごはんの強い味方です。ぜひ活用を。

手作りごはん初心者の方向けに、作りやすい鶏肉のおじやをご紹介しています。

犬の手作りごはんにおすすめ「肉」の話【初心者向け】

肉は貴重なタンパク源。健康な皮膚、筋肉、被毛の維持にも「肉」は手作りごはんにおすすめの食材です。

この記事では犬の手作りごはんで使用頻度の高い「」について解説します。この記事を読むことで、あなたは「」の基本的な栄養についてい理解できるようになります。犬の手作りごはんで「」をどのように活用すれば良いかもわかるようになります。

犬は大好き!「肉」の栄養は?

肉に含まれる栄養は動物の種類によって異なります。部位によっても異なります。ここではざっくりと概要をお話ししますが、もし肉の種類や部位による栄養をこと細かく知りたい!という場合、食品成分表が1冊あると便利です。

食品成分表は1冊あると便利

毎年改定されますが、さほど大きな変更はありません。私たちが普段口にする食品の栄養データを網羅して1冊1,540円(税込・2019年11月現在)とお手頃価格。真剣に栄養を勉強してみたいという方は1冊手元において損はありません

肉の栄養:タンパク質

肉は貴重なタンパク源です。しかも体内で利用効率の良い、質の良いタンパク源。タンパク質は犬の筋肉・内臓・被毛を作る上で重要です。それ以外にも代謝に必要不可欠な酵素の材料になる、ホルモン、免疫細胞を作るのもタンパク質です。

もしタンパク質の摂取が不足すると、体内でのタンパク質が減り、筋肉が痩せるマイナスが起こります。犬の手作りごはんは良質なタンパク源をしっかり取り入れることが大事です。

タンパク質の詳しい働きを学びたい方は、こちらの電子書籍もご利用ください→無料電子書籍で学ぶ『手作りごはん・栄養素・栄養の過不足・食べさせてはいけないもの・作り方』全31P

肉の栄養:脂質

脂質はエネルギーとして利用される他、中性脂肪として体内に蓄積されます。体脂肪はエネルギー源としてだけでなく、体を外部からの衝撃から守る大切なもの。脂質の中でも「リン脂質」は細胞膜を作る重要な物質です。

肉に含まれる脂肪は、これら脂質の重要な供給源です。

但し、大量の脂肪を一気に犬が食べると「急性膵炎」を発症し脂肪するケースがあります。手作り食で食べさせる場合も、ほどほどに。

詳しくは下記も合わせて参考にしてください。

脂質についての詳細解説も合わせてどうぞ。

肉の栄養:ビタミン・ミネラル

肉には種類によって様々なビタミンが含まれます。但し、レバーについては牛・豚・鶏肉に共通してビタミンA・ビタミンB1・ビタミンB2・鉄が豊富。

特にビタミンB1は糖質をエネルギーに変えるのに必須のビタミンです。

豚肉は特にビタミンB1が豊富。疲労回復にもおすすめです。

レバーは栄養価が高い部位ですが、脂溶性のビタミンAを多く含むためビタミンA過剰症が心配される食品でもあります。犬にとってどの程度の量であれば安全か?を別記事で解説しています。気になる方は参考にしてください→犬にレバー、あげすぎるとビタミンAの過剰症になるって本当?を解説【初心者向け】

肉に含まれる鉄は「ヘム鉄」と呼ばれます。野菜に含まれる「非ヘム鉄」と比べると吸収率が高いのが特徴。鉄は全身へ酸素を供給する大切なミネラルです。肉からしっかり摂取しましょう。

肉の扱い:鮮度が高いうちに調理を。そうでない場合は冷凍する。

購入した肉は新鮮なうちに使い切るのがベスト。特にひき肉は傷みやすいので早めの調理がおすすめです。ひき肉を冷凍する場合は、炒めるなど加熱調理の後に冷凍保存を。

犬におすすめの肉は?

犬の好みや体質によって、肉を使い分けましょう。

牛肉

鉄分が豚肉より多く貧血防止に。

牛肉については下記の記事でさらに詳しく解説しています。

鶏肉

淡白な味わいで子犬やシニア犬でも食べやすいのが特徴です。価格も手頃。脂肪が皮に集中しているので皮を取り除けが低脂肪、高タンパク質になります。

ビタミンB群、ナイアシンを含み、消化が良いのも特徴です。

鶏肉の詳しい部位別解説などは下記の記事を参考に。

豚肉

ビタミンB1の含有率が他の肉に比べて圧倒的に多いのが特徴(牛肉の約10倍)。疲労回復にもってこいなのが豚肉です。

豚肉の詳細解説はこちらの記事もどうぞ。

まとめ

肉は犬にとって貴重なたんぱく源。手作りごはんのメインとなる食材です。それぞれの肉の特徴を知り、手作りごはんに活用しよう。

犬に牛乳を与えてもいいですか?タンパク源・カルシウム源として優秀!おすすめですと言う話をするよ【初心者向け】

犬に牛乳を与えてもいいのでしょうか?という疑問について解説します。

この記事では「牛乳を与えて良いケース・ダメなケース」「牛乳の栄養学的3つのメリット」を解説します。この記事を読むことであなたは犬の手作り食にどう牛乳を活用したらいいか?がわかります。

牛乳は犬にいいの?お腹を壊さないならOK!

犬に牛乳をあげるとお腹を壊すのでは?

人でも牛乳を飲むと腹痛を起こす人がいますよね。でも全ての人がお腹を壊すわけではありません。犬も同じです。牛乳を飲ませて下痢になる犬もいれば、全然平気な犬もいる。

牛乳の場合「犬には」と大きな主語で考えないことです。大丈夫な犬と、そうでない犬がいる。大事なポイントなので、ぜひここで理解してください。

体質的に牛乳が合わない「乳糖不耐症」

牛乳には「乳糖」が含まれます。これを分解する消化酵素(ラクターゼ)の不足により、下痢、腹痛、おなら、腹部の不快感を訴える。これが「乳糖不耐症」です。

人も犬も哺乳類。生まれてすぐは母乳で育ちます。その時はみんな、ちゃんと乳糖を消化する酵素を出しています。授乳期がすぎ、離乳するとこの酵素の分泌が減り「乳糖不耐症」になるケースがあります。

これは体質です。なのでこの場合、無理して牛乳を飲む必要は全くありません。牛乳はタンパク源、カルシウム源として優秀ですが(後述)、牛乳以外の食品からも十分摂取できます。

乳糖不耐症」の犬がいる一方で、全く平気な犬もいます。全ての犬が牛乳を飲めないわけではないことを、ここでは理解しましょう

牛乳アレルギーの場合は、当然だが飲まない方が良い。

牛乳にアレルギーがある場合は、当然ですが飲まない方が良いですね。乳糖不耐症とアレルギーは、混同される場合もありますが全く別物です。

牛乳の栄養学的メリット3つ。

牛乳は栄養価の高い食品です。そのメリットを3つ解説します。

1:優秀なタンパク源

牛乳はタンパク質を多く含みます。牛乳のタンパク質の8割は「カゼイン」です。「カゼイン」は体内で「カルシウム」の吸収を促進します。

2:貴重なカルシウム源

犬は人よりもカルシウム要求量の多い動物です。食品からしっかり摂取させる必要があります。

カルシウムは吸収率が悪いミネラルでもあります。牛乳に含まれるタンパク質「カゼイン」はカルシウムの吸収率をあげる効果があります。このため牛乳は効率の良いカルシウム源と言えるでしょう。

3:脂質・糖質・タンパク質:三大栄養素をエネルギーに変えるビタミンB2を含む

食物をエネルギーに変えるのに、ビタミンの助けが欠かせません。ビタミンB2は糖質・脂質・タンパク質をエネルギーに変えるのに必要なビタミンです。特に脂質の代謝と関わりが深く、脂肪燃焼には必須

ビタミンB2はもともと牛乳から発見されたビタミンです。細胞の新陳代謝を助け、健康な皮膚、被毛を作るのに必須です

結論:犬にとっても牛乳は貴重な栄養源。

カルシウムが豊富で吸収率も高い牛乳は、犬にとってもメリットが多い食品です

ただし栄養価が高い分、脂質も多く含みます。体重コントロールが必要な犬の場合、低脂肪乳を利用するのがお勧めです。

栄養について学びたい方はこちらの記事もどうぞ→犬の手作りごはんの栄養、最低限押さえておきたい5種類の栄養素【初心者向け】