初心者は要チェック!犬にこれは食べさせちゃダメ
犬に食べさせてはいけない食べ物の把握は「犬の手作りごはん」を作る前に必要な必須の知識です。
このページでは、食べさせてはいけない食物10種類について解説します。
紹介するリストはこちら:
チョコレート/ネギ類(玉ねぎ・ニンニク)/ぶどう(レーズン)/生のイカ/大量の脂身/アボカド/マカデミアナッツ/キシリトール/カフェイン(コーヒー・紅茶・緑茶)/アルコール類
1:チョコレート
犬がチョコレートを食べると、チョコレート中毒と呼ばれる症状を起こす場合があります。
チョコレートの毒性
チョコレートには「テオブロミン」と「カフェイン」が含まれています。この成分が犬の健康に影響します。
毒性は「食べたチョコレートの種類」と「食べた量」によって決まります。
カカオの含有率が高い「ダークチョコレート」の危険度が最も高く、「ホワイトチョコレート」では危険度が下がります。
ごく少量の誤食では、ほとんどの場合、犬に健康上の症状は現れません。
中毒症状
- 落ち着きがない
- 嘔吐
- 下痢
- 心拍数の上昇
- 血圧上昇
- 体温上昇
犬がチョコレート中毒になった場合、獣医師へ速やかに「犬が食べたチョコレートの種類」「量」を伝えましょう。
2:ねぎ類(ねぎ・ニンニク)
犬が玉ねぎを食べると、玉ねぎ中毒を起こす場合があります。尿の色が赤く変わる症状が出た場合は、すぐに動物病院へ。
ネギ類(玉ねぎ・ニンニク)の毒性
玉ねぎを含むネギ類(ねぎ、ニンニク)には「犬の赤血球を破壊する成分」が含まれています。
刺激が強い成分が多く、犬に「胃腸炎」を引き起こす場合もあります。
ネギ類の中毒は、症状が現れるまで時間がかかる場合があります。食べてから数日後に症状が現れることもあります。
初心者はここに注意!
玉ねぎの有毒成分は、加熱しても壊れません。煮汁にも溶け出すため、玉ねぎそのものを取り除いても、有毒成分は汁に残ります。
中毒症状
- 尿が赤くなる(赤血球の破壊による。血尿とは異なる)
- よだれ
- 腹痛
- 嘔吐
- 下痢
- 呼吸数増加
- 心拍数増加
3:ぶどう(レーズン)
ぶどうは犬に急性腎不全を起こす場合があります。
毒性
ぶどう(レーズン)による「急性腎不全」はブドウジュース、レーズンを含むお菓子やパン、クッキー、ワインなどでも起こります。
ぶどうがなぜ、犬に中毒を起こすか?という原因はまだわかっていません。
また、ぶどうによる中毒は「食べた量に関係なく」起こっています。
無農薬栽培・通常栽培を問わず、犬に中毒を起こす可能性があるため、注意が必要です。
中毒症状
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛
- 急性腎不全
4:生のイカ
生のイカは消化が悪く、犬に嘔吐・下痢を引き起こす場合があります。
イカは生のままでは消化が悪い。
消化の悪さから、イカは犬が食べるのに適した食物ではありません。
消化が悪いことは、加熱しても変わりません。
犬の手作りごはんには、イカ以外にも安心して使える食材がたくさんあります。どうしてもイカを食べさせなければならない!という状況は稀です。他の食材を検討しましょう。
5:大量の脂身
大量の脂身を含む食事が原因で、犬が急性膵炎を起こす場合があります。急性膵炎は命の危険を伴います。
毒性
脂肪の大量摂取による「急性膵炎」で動物病院へ運ばれる犬が増えています。
特定の犬種、肥満犬、老犬に起こりやすいことも特徴です。
起こりやすい犬種:ミニチュアシュナウザー/トイプードル/コッカースパニエル
膵炎の症状
- 嘔吐
- 腹痛
- 食欲不振
- 下痢
急性膵炎は命の危険が伴う非常に危険な症状です。速やかに動物病院を受診してください。
6:アボカド
アボカドの犬への影響は議論が分かれています。種子の丸呑みによる腸閉塞のリスクにも注意が必要です。
アボカドの毒性は議論が分かれている
アボカドに含まれる物質「ペルシン」が毒性成分と言われています。この影響を受けるのは大型の鳥、牛、羊、山羊などです。犬は影響を受けにくいと考えられています。
アボカドは脂肪分が多いため、大量摂取による「急性膵炎」のリスクもあります。
種子の丸呑みも報告されており、異物による食道閉鎖のリスクがあります。
誤って食べてしまった場合、嘔吐・下痢などの症状が出ないか注意してください。
7:マカデミアナッツ
ナッツには大量の油脂が含まれています。そのため、急性膵炎を引き起こす場合があります。
マカデミアナッツが中毒を起こす仕組みは、まだわかっていません。ごく少量でも症状が出ます。
マカデミアナッツには大量の油脂が含まれており、急性膵炎発症のリスクがあります。症状は3〜6時間以内に起こり、24〜36時間続きます。
中毒症状
- 脱力
- 歩行困難
- 体温上昇
- 嘔吐
- 下痢
8:キシリトール
人には安全なキシリトールも、犬には低血糖、肝不全を起こす場合があります。ガムの誤食には注意が必要です。
毒性
キシリトールはガム、デンタルケア製品、歯磨き粉などに多く含まれます。人には安全な成分ですが、犬が摂取すると低血糖、肝不全を起こす場合があります。
中毒症状
- 嘔吐
- 体に力が入らない
- 歩けなくなる
キシリトール中毒は摂取後、20分〜3時間以内に起こります。比較的早く症状が現れやすいのが特徴です。
9:カフェイン(コーヒー・紅茶・緑茶)
カフェイン中毒はコーヒー、紅茶などの飲み物の他、頭痛薬の誤食でも起こります。特に薬の誤食は命の危険に直結します。
中毒症状
- 落ち着きがなくなる
- 嘔吐
- 心拍数の増加
- 下痢
- 心不全
10:アルコール類
ワインなどのアルコール飲料だけでなく、手指の消毒液でも中毒が起こります。
犬がアルコールを摂取すると酔っ払った状態になります。
中毒症状
- 低体温
- 胃腸障害
- 眠り込む
症状は30〜90分以内に急速に起こります。24〜36時間続く場合があります。
参考リンク
犬に野菜ってあげていいの?与えてダメなものではないですよ。詳しい理由と解説【初心者向け】
犬に生肉を与えてもいいですか?与えるべき?その前に!生肉潜むリスクをちゃんと知っていますか?【初心者向け】