Office Guriの諸橋直子です。我が家の犬:カンナとニコが住む北海道は、ほぼ初冬の気候です。気温が下がり、空気が乾燥するので感染症対策に「ビタミンC」と「EPA・DHA」「水分」をたっぷり取れるサバのトマト煮込みを作りました。 サバ缶(食塩布不使用)を使うので、魚調理の面倒さがゼロ。野菜をザクザク刻んで煮て、サバとトマト缶を加えて煮込むだけです。
缶詰を使って簡単!サバ缶は『汁ごと』使うのがポイント
トマト、サバはともに缶詰を利用するので調理が手軽です。
青魚のEPA、DHAをしっかり摂取するために、サバ缶の煮汁は必ず使いましょう。EPA、DHAは煮汁に溶け出しているため、捨ててすまうとせっかくの栄養素が無駄になってしまいます。
サバの水煮は骨ごと食べられるよう柔らかく調理されていますが、気になる方は鍋に加える前に骨を取り除いてもOKです。
材料
大型犬(体重20〜25kg)2匹分×2回分の分量です。
- サバの水煮缶(食塩不使用):2缶(190g×2)
- じゃがいも:2個(210g)
- ニンジン:1本(230g)
- トマト缶:1缶
- オリーブオイル:大さじ1
- 水:400cc
- ごはんなどの主食:適量
作り方
- ニンジンを食べやすい大きさに切る。 じゃがいもも皮をむき、食べやすい大きさに切る。
- 鍋にオリーブオイルを熱し、ニンジンとじゃがいもを炒める。油が全体に回ったら水を加えて煮込む(圧力鍋で加圧5分)
- 鍋にサバ缶を煮汁ごと加え、トマト缶を加えて煮込む。
- 冷ましたスープと具材をごはんにかけて犬に与える。
*レシピは犬の管理栄養士が、専門知識に基づき作成しています。
冬に感染症が増える理由
人間の間でも風邪やインフルエンザなど、呼吸器系の感染症が流行する冬。犬たちの間でも風邪に似た症状で咳、鼻水などを訴え、動物病院の受診件数が増加します。
健康な犬であれば多少の鼻水などは問題ありませんが、子犬や老犬は要注意です。風邪のような様子から、まれに重篤な症状に進む場合があるからです。
いずれにせよ冬の空気の乾燥と気温低下は、犬そして私たち人間にとっても呼吸器系の感染症を引き起こしやすい季節であることに注意が必要です。
空気の乾燥は、空気中にウイルスが漂い滞在する時間を伸ばします。そのため私たちは、他の時期と比べてウイルスを多く吸い込むことになります。
また乾燥の影響は私たちの喉や鼻、気道の粘膜にも影響します。粘膜は乾燥により免疫機能が低下します。これによりウイルスなどが侵入しやすくなるのです。
こんな風に、冬は感染症にかかりやすくなる条件が揃っています加湿器を利用して湿度を調整するなど環境面での工夫に加えて
「感染症を防ぐ栄養素を取り入れた、犬のための手作りごはん」
でも、犬の健康を守りたい。
そんな理由から生まれたのが、今回のレシピです。
感染症対策になる栄養素を、意識して組み合わせよう!
今回のレシピのポイントは:
の5つ。
この中で「コレも感染症対策にいいの?」と疑問に思われる方が多いのは、おそらくEPA、DHAではないでしょうか。
EPAとDHAは血流を良くして血栓予防なんかをしてくれるんじゃなかったっけ?と循環器系に良い、というイメージをお持ちの方が多いと思います。
実際にはEPAとDHAが血行を改善することが、白血球の働きを正常に保つのに役立ちます。白血球は体内に病原体などが侵入した際、真っ先に駆けつけて排除してくれる細胞です。その働きをスムーズに行うのに役立つのが、EPAとDHAなんですね。
ビタミンAは粘膜の健康維持に。ビタミンCは白血球の働きを強化します。タンパク質は、犬の体を守る免疫細胞を作る材料になります。
そして最後に大切なのが「水」。
「水」は栄養素となかなか認識されないものですが、実は立派な栄養素の一つ。
食事からたっぷりの水分を補うことは喉や鼻の乾燥を防ぎ、粘膜を潤し風邪の予防になります。
こんな風に、「冬に流行する病気とその原因」を知り「それに有効な栄養素を複数組み合わせて、犬の手作りごはんレシピを考える」のが冬の犬の健康管理を「食事から考える」際の、大事なポイントです。
そんなわけで、ぜひ読者の皆さんも水分たっぷり、感染症対策の良い栄養素を組み合わせたメニューで犬の冬を快適に乗り切っていってください。
犬の手作りごはんは『基本』をしっかり学んでから
手作りごはんを始める前に、『食べさせてはいけないもの』『作り方』などの基本事項を学びましょう。Office Guriでは手作りごはん初心者向けに、電子版ガイドブックを無料配布しています。
興味のあるかたはこちらからご請求ください。