ペットフードと、犬の手作りごはん。 両方の良いところを知り、利用しよう。

犬の管理栄養士、Office Guriの諸橋直子です。

今回は「必須・非必須栄養素」の違いで「手作りごはん」と「ペットフード」を比較する、をテーマにお届けします。

前回の記事はこちら:
読者さんの手作りごはんスタイル紹介 | 「必須栄養素」「非必須栄養素」の話

ペットフードは「必須栄養素」をカバー。では「非必須栄養素」は?

前回の記事で、栄養素には

必須栄養素
非必須栄養素

に分けられるとお話ししました。

これらの違いをまとめると、以下のようになります。

「必須栄養素」=「5大栄養素」

  • 炭水化物
  • 脂質
  • タンパク質
  • ビタミン
  • ミネラル

「非必須栄養素」

摂取しなくても問題ないが、摂取することで体に良い影響があると考えられている成分もある。

ペットフードで「総合栄養食」の表示があるものは「必須栄養素」を満たしている、というお墨付きがあります。

一方で、「非必須栄養素」については特に考慮されていません。なぜなら「非必須栄養素」は「必須」ではないから。摂らなくても特に問題はない、と現時点では考えられているからです。たとえ「非必須栄養素」に、健康上の様々なメリットが期待されているとしてもです。

では、こうしたことを踏まえて私たち飼い主は、ペットフードと手作りごはん、犬の食事と健康についてどのように向き合い、選択していけばよいのでしょうか?

ペットフードと手作りごはん。両方の良いところを知り、利用しよう。

ペットフードの「総合栄養食」は、「必須栄養素」を満たしています。栄養バランスについては完璧。だったら、その利点を活かし、普段の犬の食事として活用しましょう。

一方で、「非必須栄養素」については特に考慮されていないため、それは「おやつ」や「トッピング」、「時々手作りごはん」で手軽に補えます。

例えば普段ペットフードをメインに食べている犬のおやつに、ブルーベリーりんごを取り入れることで抗酸化作用を持つ「アントシアニン」を取り入れることができます。

ナスには「アントシアニン」の仲間である「ナスニン」が含まれます。これは抗酸化作用、抗がん作用などが期待される成分です。

我が家では、手作りごはんにナスがたびたび登場します。

【動画】夏野菜!ナスとトマト、牛バラの炒めごはん | 犬の手作りごはん

普段ペットフードがメインの食事でも、犬用レシピを参考にたまに作ってみたいな、という方は時々手作りするだけでも「非必須栄養素」の良さを取り入れられます。

こんな風に、手作りごはんの良いところは「必須栄養素」以外にも、「非必須栄養素」の恩恵を気軽に受けられることです。

ペットフードでは基本的に考慮されない「非必須栄養素」=「機能性成分」も、手作りごはんでは食材の選び方ひとつで積極的に取り入れられます。

こんな風にペットフードと手作りごはんでは、それぞれに良いところがあり、得意分野があります。

私自身は手作りごはんを10年以上続けていますが、フードの良いところも知っているので、必要に応じて利用させてもらっています。

大切なのは、それぞれについて知り上手に活用することです。

気になる機能性成分がある場合は、ぜひ食品から手軽に犬の食事に取り入れてみてください。

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