こんにちは。犬の管理栄養士:Office Guriの諸橋直子です。
久々に動画を公開しました。夏野菜を使った、老犬向けのメニューです。牛バラ肉を使って、脂の旨味も楽しみます。
今回の記事では夏の老犬ごはんのポイントをお話ししていきます。
夏の老犬のごはんポイント:旬の夏野菜で抗酸化物質をたっぷりと!
夏野菜は水分が豊富です。余分な水分の排泄を助け、喉の渇きを鎮めるカリウムも豊富。
何より、野菜類には細胞の酸化を防ぐ「抗酸化物質」が豊富です。
今回のレシピに使用している「ナス」の紫色を作る色素「アントシアニン」はその代表。トマトに含まれるカロテノイド「リコピン」も抗酸化作用が強い物質です。
抗酸化物質は病気予防で注目されています。そのため老犬に限らず、全世代の犬、そして人間にも美容面、健康面で様々な効果が期待されています。
そして野菜類は抗酸化物質の宝庫(ビタミンA、C、E、カロテノイド、ポリフェノールなど。抗酸化物質については前回の記事を参照してください)。夏野菜が豊富に出回るこの時期だからこそ犬たちにも美味しく食べて、健康でいてほしい。特に老犬は、良いコンディションをできるだけ長く保つためにも、食事に気を使いたいところ。
そんな思いから生まれたのが、今回のレシピです。
ナスとトマト、牛バラの炒めごはん | レシピ
【大型犬(体重20〜25kg)2匹分】
- ナス1個
- 牛バラ薄切り150g
- トマト(小)1個
- ブロッコリー1/4房
- ごはん、ごま適量
【作り方】
- フライパンで牛バラを炒め、香りを出す。
- ナスとトマトを加えて炒める。
- トマトが柔らかくなったらヘラで潰して全体に混ぜる。
- ブロッコリーを茹でる 。
- ごはんに炒めた肉とトマト、ナスを乗せ、ブロッコリーを添える。
- いりごまをごはんにまぶす。
- 冷ましてから犬に食べさせる。
老犬は脂少なめ、でも脂の旨味は堪能したい
今回のレシピ、もう1つのポイントは「脂」です。
老犬になると、脂で下痢をしがちです。でもだからといって、脂身なしのお肉ばかりも味気ない。そこで考えた妥協案が「バラ薄切り肉を適量」です。
今回のレシピでは「牛バラ薄切り肉」を使用しています。
その理由は、薄切り肉を炒めて、溶けた脂で野菜類を炒めたいから。こうすることで、全体の脂の使用量はさほど多くなりません。
脂は旨味でもあります。犬にとっても脂は食欲をそそる大事な要素です。なので、老犬になっても「美味しさ」はそのままキープして楽しんでほしい。
そこで考えたのが、今回の「薄切りバラ肉の溶けた脂を、炒め油として使用する」です。
夏野菜!ナスとトマト、牛バラの炒めごはん | 犬の手作りごはん
老犬のごはんは、おいしく、体に合わせてアレンジを
老犬になるといろいろな体の変化が出てきます。どういう変化が起こるのか?をあらかじめ知っておくと対応しやすいです。
また加齢に伴い、どういう食事アレンジが良いか?は犬によって色々です。そのために、食事や栄養の基礎を知っておくことは大切。
そんなわけで、老犬の食事と栄養を学ぶ講座を現在準備中です。8月にはお届けできるよう、準備を勧めているので必要を感じる方はぜひ、楽しみにお待ち下さいね。