Office Guriの諸橋直子です。
新しい犬の手作りごはん動画を公開しました。今回は砂肝1kgをまとめ買いしたので、砂肝レシピです。
鉄分が多く、低脂肪、高タンパクな「砂肝」。「トマト」+「ミックスビーンズ」と合わせてイタリアン風に仕上げました。ぜひご覧くださいね。
というわけで今回は「鉄分」のおはなし。
鉄分は大切。しっかり摂って健康維持に
「鉄分は大事!」というのは、人間の世界でもよく聞く話です。では具体的にどう大事なのでしょうか?
これについて少し解説していきます。
鉄:全身に酸素を運ぶ、重要ミネラル
私たち人間や犬の体内にある「鉄」の多くは
- ヘモグロビン
- ミオグロビン
というタンパク質の中に存在しています。
ヘモグロビンは赤血球に含まれる「赤いタンパク質」。血が赤いのは、赤血球が赤いから。その赤い色素を作っているのが「鉄」なんですね。
ミオグロビンは筋肉の中に含まれるタンパク質です。筋肉に効率よく酸素を運搬する働きを担っています。鉄と結合しているので、ミオグロビンも赤い色をしています。
ここで思い浮かぶのは「赤身魚」。赤身魚の多くは「回遊魚」です。回遊魚は季節ごとに移動して生活するタイプの魚を指します。回遊魚は長距離を移動するため、大量の酸素を必要とします。そのため、筋肉にミオグロビンが多くなり、その身が赤くなるんですね。
なので「赤身魚が鉄分が多い」。
ではその鉄が不足すると、どうなるのでしょうか。引き続き解説していきます。
鉄が不足すると?=疲労感、病気への抵抗力低下にも
すでにお話ししたとおり鉄は酸素と結びつき、私たちや犬たちの全身に酸素を運ぶ、大切なミネラルです。
そのため、鉄が不足すると当然、酸素の運搬がうまくいかなくなります。
血液中の鉄分不足は「ヘモグロビンの不足」と言い換えることができます。血液検査などで「貧血」と言われるのは「ヘモグロビンの量が少ない」と同義です。
軽度の貧血であればほぼ無症状ですが、貧血が進むと
- だるさ
- 疲労感
などが増し、日常生活にも支障が出てきます。
貧血には様々な原因が考えられます。
食事から摂取する鉄の量が少ない場合もありますが、病気が原因で血液が失われている、または赤血球の生産サイクルに異常が生じている場合もあります。
そのため犬が血液検査で貧血を指摘された場合は、原因について獣医師からしっかりと説明を受け、飼い主さん自身が、原因についてしっかりと理解しましょう。
いずれにせよ鉄は重要なミネラルであり、食事から十分摂取する必要があります。
なので我が家では、定期的に「鉄分の多い食材」を意識して犬の食事に取り入れている次第です。
今回の動画「砂肝」も「鉄分が多い食材」のひとつです。
鶏もも肉と比較すると、砂肝の鉄含有量は約4倍(*)。
効率よく鉄を摂取したい場合は、おすすめの食材です。
*わかどり:もも皮付き生100gあたり 0.6mg 、すなぎも生100gあたり:2.5mg
出典:八訂食品成分表 女子栄養大学出版部
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鉄は「吸収されにくい」ミネラル、どうしたらいい?
さて、ここまでさんざん「鉄は大事だ」という話をしてきた上で、残念な事実をお伝えしなければなりません。
それは「鉄は実に吸収されにくいミネラル」だということです。
たくさん摂っても、吸収率があまりよくないミネラルなんですね。
さらに鉄には種類があります。
それが吸収されやすい「ヘム鉄」と、されにくい「非ヘム鉄」。
肉や魚に含まれるのは「ヘム鉄」です。野菜や海藻類に含まれるのは「非ヘム鉄」。
そのためしっかり犬に鉄を摂取させたい場合は、その種類を意識することも大切です。せっかくの機会なので、是非覚えておいてくださいね。
というわけで、今日は「鉄」のお話でした。それでは、また!
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