Office Guriの諸橋直子です。日本アニマルウェルネス協会認定「ホリスティックケア・カウンセラー」、愛玩動物飼養管理士2級の有資格者です。
さて、今回のテーマは「犬の災害対策」です。
日本はとにかく災害が多い国ですよね。地震、台風、豪雨と挙げればきりがありません。
私自身も災害は正直なところどこか他人事のように思っていたところがあります。しかし2018年北海道胆振東部地震で被災して以来、考え方が変わりました。
割と近所で液状化現象が起こり、連日全国にテレビで放送されたり、地震当日は電気が止まり、町内会館で発電機を使って近所の人とテレビを見たり携帯の充電をさせてもらったり。
そんな経験を通して感じたことは「災害」は本当に身近な厄災だということです。
一時的に避難生活を送ることにあった場合、動物を飼っている人は動物に対しても責任を負います。これについて、どう準備しておくか?をこの記事では考えていきたいと思います。
避難生活になった場合、犬の食事はどの程度、用意すべき?
環境省が発行している「人とペットの災害対策ガイドライン」をご存知でしょうか?
これによると、ペットの災害対策としてフードを最低5日分、可能であれば7日分準備しておくことが望ましいとされています。
災害、あなたとペットは大丈夫?
人とペットの災害対策ガイドライン<一般飼い主編>
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3009a/b-3a.pdf
この環境省によるガイドラインは非常に参考になります。興味のある方は是非、全編に目を通してみてください。避難を想定して、普段のしつけで気をつけるべき点、予防接種などの情報をまとめておく重要性などいろいろ出ています。
今回は焦点を「フードの備蓄」に絞ってお話しします。
避難に手作りごはんは不向き
何らかの理由で自宅を離れ、避難所などで生活する場合、犬の食事は飼い主が事前に準備しておくことが必要です。
この記事の読者の方は「手作りごはん」に興味がある、実践中である、と言う方が多くいらっしゃいますが、避難生活を考えた場合、手作りごはんは不向きです。
手作りごはんは犬に良い点が多い食事ですが、欠点を挙げるとすると「常温での長期保存は向かない」点。
こればかりは、やはりドライフードが優れています。そのため、「犬の災害対策」として1週間分程度のドライフードを備蓄しておくことが望ましいということです。
犬の偏食はできるだけ無くしておこう
思いがけず避難生活が長引いてしまう、ということも往々にしてあります。その際、もし犬が「決まった種類のドライフードしか食べない」と言う偏食の場合、困ります。
最近では避難物資の中に「ペットフード」が組み込まれ、ペットに対する配慮も少しずつ一般的になってきています。ただ、そのフードが「いつものフード」とは限りません。
決まった銘柄のフードしか食べない犬、だとこう言う時に困るわけです。
そのため、普段からどんな銘柄のフードでも食べられるよう、食事のしつけを行なっておくことが大切です。
避難所情報を、今のうちにチェックしておこう
今回は「災害対策:犬の食糧」について簡単にお話ししました。
これから台風などもやってきます。いざと言う時のために、できることの準備を始めておくことは決して悪いことではありません。
事前にペット受け入れ可能な最寄りの避難所を調べておくことも大切です。ぜひ、避難所の情報について、思い立ったら今すぐ調べておいてくださいね(強く推奨)。
余談
私が住む札幌市について、避難所ではペットはどのような対応になるかを調べてみました。その結果、ペットは基本、避難所の屋外での飼養になるようです。
「ようです」という、ぼやけた言い方になるのは、公式情報が2018年と古いものしか調べた範囲では見つからなかったからです。市のHPなどにも明確な記載がありません。
その後、「避難所でのペットの取り扱いは屋外」という、この方針がアップデートされたかどうかも不明です。
私自身のリサーチ力不足もあると思いますが、一方で札幌市はそこそこ大きな街です。そこそこ大きな街ですら、はっきりした情報が明確でなかったりしますので、本当に事前に調べておくことは大事ですね。
「屋外」と言う前提が分かれば、それなりの対策を立てられます。
我が家の場合は大型犬2頭なので、車での避難、車中泊が基本と言う方針で準備ができます。(ただ、北海道なので冬は厳しそうですね。氷点下)
避難所では当たり前ですが、動物が苦手、嫌いな方もいます。アレルギーをお持ちの方もいらっしゃいます。そういう点もしっかり配慮し、冷静に対策を考えたいものですね。
参考 | 環境省「災害、あなたとペットは大丈夫? 人とペットの災害対策ガイドライン<一般飼い主編>」
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3009a.html