今回も簡単すぎる「タラとジャガイモのスープ」 | 犬の手作りごはん

Office Guri代表、ペット栄養管理士の諸橋直子です。今回は冬の旬「タラ」を使った犬の手作りごはんをご紹介します。材料は3種類。鍋に放り込んで煮るだけの、相変わらずの簡単レシピをどうぞ。

ということで今回は「タラ」「じゃがいも」の栄養素についてピックアップしてご紹介します。

低脂肪、高タンパク!「タラ」は胃腸の弱い犬や、老犬におすすめ

冬といえば「タラ」というくらい、北海道民とってはとても馴染みの深い魚です。皆さんのお住いの地域ではいかがでしょうか?

調べてみると、北海道はダントツのタラ漁獲量第一位。その次に青森県、岩手県と続きます(2019年のデータ)。

そういう意味では、北国の魚、というイメージかも知れません。

さて、この「タラ」。栄養学的に何が優れているか?というとポイントは以下の2つです。

  • 低脂質
  • 高タンパク

100gあたり17.6gのタンパク質を含むタラは、72kcalと低カロリー。

通常の鮭(シロザケ)で124kcal、銀鮭で188kcalと比較すると、かなり低カロリーであることがわかります。

*参考:2021年 八訂食品成分表

エネルギーを左右する「脂質」

エネルギー量を左右するのは、脂質の量です。

鮭はこってりと脂が乗るととても美味しい魚で、それをいかしてお刺身や焼き魚を楽しめます。

一方でタラは脂質が少なめで『あっさり』とした味わいが特徴です。その分、旨味が強いので淡白な野菜と組み合わせてスープにすると、タラの風味がじんわりしみこみます。

我が家の犬たちは老犬2匹です。若い頃と比べると、脂質の多い食事で下痢をすることが多いので、以前と比べると「手作りごはんは脂質を控えめに」を意識するようになりました。

脂もいってみれば『旨味』なので減らしすぎると物足りない。かといって、若い頃と同じような食べ方をすると、お腹に来る。

そんな風に老犬は、食事面も色々と悩ましいのですがそういうときのお助け食材が「タラ」なのです。

低脂肪だから、たくさん食べてもお腹に来ない。旨味が強く、犬も満足。

我が家の犬たちは、タラが大好きです。

風邪予防に「ビタミンC」を摂りたいときは「ジャガイモ」がおすすめ。

今回のレシピでは、「ジャガイモ」を主食として扱っています。タラと一緒に切ったじゃがいもを多めに煮て、ごはんがわりにしています。

冬は風邪が流行る季節です。よく「風邪に予防にビタミンCを!」といわれますが、実はじゃがいもは優秀なビタミン供給源だということをご存知でしょうか?

ビタミンCは熱に弱い栄養素です。しかしジャガイモに限って言うと、硬いデンプンの殻に守られているおかげで加熱による損失が低いとされています。

ちなみに、ビタミンCの損失が最も少ない調理法は『レンジでの加熱』です(*)。煮た場合は、煮汁にビタミンCが流れ出てしまうため汁を捨ててしまうと、せっかくのビタミンCが無駄になってしまいます。

*参考:じゃがいもの加熱調理におけるビタミンC含量の変化 | 晴山克枝

我が家ではスープにする事が多いのですが、これだとスープに溶け出したビタミンCも結局は飲むので、無駄になりません。

せっかくなので、栄養素の損失も少ない料理法やレシピを選択することで犬にしっかりと栄養素を摂ってもらいたいですね。

冬も時短で、手軽にできて美味しいごはんを

というわけで、今回は「手軽にできて美味しい」タラを使ったレシピをご紹介しました。

私は犬の手作りごはんをご紹介するYoutubeチャンネルで色々なレシピを公開しています。その中で多用しているのが『圧力鍋』です。


少々お高いですが、1度買えば10年は頑張ってくれます。ごはんは3分で炊けるし、カレーも5分煮込めばOKで、料理にかかる時間が圧倒的に短縮できます。

我が家は4.5Lと6Lの2台が稼働中です。

豆もあっという間に煮えるし、きんぴらごぼうは3分。とにかく時間がかからない。圧力鍋を使いだしてから、劇的に自由になる時間が増えました。

最近は、ほぼ自動で全部やってくれる『電気圧力鍋』も人気です。「ガスのタイプの圧力鍋はちょっと怖い…」という方も安心して使えるタイプが多いので、気になる方はチェックしてみることをおすすめします。


この記事は犬の健康基礎情報を学ぶ「ぐり通信」のバックナンバーです。
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