犬の管理栄養士、Office Guriの諸橋直子です。
「犬にこの食べ物って食べさせてもいいの?」
という問題は手作りごはんに常につきまといます。玉ねぎのように「明らかにやめておくべき」というものから「う~ん」と条件付きなため頭を捻ってしまうようなものまで様々。
そんな中、先日購読している「Hill’s」のメールマガジンが面白かったので今日はそちらを紹介します。
ちなみにHill’sはペットフードでおなじみの、あのヒルズです。
というわけで、興味深い記事
「愛犬、愛猫にアボカドをあげてもよいのでしょうか?」
https://www.hills.co.jp/pet-care/nutrition-feeding/can-dogs-and-cats-eat-avocados
をみなさんと一緒に検討していきましょう。
犬に食べさせてはいけない食べ物「条件付き」でよかったり、だめだったりと複雑な場合もある
以下はHill’sのメールマガジンからの引用です。
人間にとって、アボカドは健康に良い食べ物と言われています。
「では 愛犬、愛猫 にも食べさせて大丈夫?」と疑問に思うこともありますよね?その答えは少し複雑で、はっきりと「はい」や「いいえ」とは言いにくいものです。
Hill’s メールマガジン https://www.hills.co.jp/
しかし、アボカドはペットにとって大きな危険にもなり得ます。その理由をご紹介します。
「結局どっちなの?」という声が聞こえてきそうですが、実は食べ物が犬に与える影響というのは、単純に「いい、悪い」で割り切れないものがたくさんあります。
はっきり白黒つけられた方が考える際楽ですし、実際私自身もそうした「はっきりとした答え」を求められる場面が多くあります。
しかしながら、事実をより正確に語ろうとすればするほど白黒がはっきりつけにくく、非常に遠回しな印象を与える表現になるのは、よくあることです。
大切なのはそうした問題も客観的な事実をもとに考え、飼い主さん自身が判断できるようになることです。
これは少々難しく場合によっては煩わしく感じられるかもしれませんが、犬の健康を左右する「食」にまつわるだ大事な問題でもあります。
というわけで、アボカドについて考えていきましょう。
考えるヒントその1:アボカドに含まれる犬に有害な物質「ペルシン」は動物によってその反応が異なる
アボカドには「ペルシン」という物質が含まれており、これが人間以外の動物には有害に働くと考えられています。
動物によって反応は異なり、鳥類が摂取した場合は反応がより強く出るすことが知られています。ペルシンの影響は動物の種類によって異なり致死量などは明らかになっていません。
また上記に動物の反応は「アボカドの葉や樹皮」の摂取によって起こっている点にも注意が必要です。
アボカドの果肉にもペルシンは含まれますが、品種により含有量が異なるともいわれます。
このように「どのくらい食べると犬の健康に影響が出るか」をはっきり言えないのがアボカドについて考える際、飼い主さんが悩むポイントになります。
考えるヒントその2:有害物質だけでなく、あの大きな種にも注目しよう
アボカドが有害とされるもう一つのポイントは、あの大きな種です。
丸くごろりとした種が犬の興味をひきつけ、誤飲事故から腸閉塞になる事例が報告されています。
わたしたちは犬に与えてはいけない食べ物を考える際
「どんな成分が犬に悪影響なのか」
を反射的に考えがちですが、実際には
「大きな種子の誤飲で腸閉塞」
と言った物理的な危険もあります。
犬に与えてはいけない食べ物を考える際には、多角的な視点で見る大切さを改めて教えてくれるのがアボカドでもあります。
犬の食事については事実を並べ、比較検討し、建設的に考えられるように
というわけで今回はHill’sのメールマガジンで注意喚起されていたアボカドについて
読者の皆さんと一緒に考えてみました。
ペットフードメーカーのサイトは犬の栄養学についての解説が詳しく、親切なので手作りごはんを実践されている方にも参考になります。
興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。
●Hill’s
https://www.hills.co.jp/
●Royal Canin
https://www.royalcanin.com/jp
アボカドに限らず、犬の食を考える際「これってどうなんだろう…」と悩むことは多いと思います。
そんなとき大切なのは
犬の食事については事実を並べ、比較検討し、建設的に考えられる、考え方のスキルを身に着けておくこと
です。
現在募集中の講座「犬の食事を考える:オンライン版」は、こうした考える力の育成を目的としています。
犬の食事について、飼い主さん自身が正しい情報をもとに、冷静に客観的な目で考えられるようになることが大切です。
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